大河の一滴

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(7481)尾家産業/東証ST/卸売(分)

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基本データと取り上げた理由

株価:1881円(人々は、それまで積み上げた全てを失いかけたがそこからいきなり全てをひっくり返す反撃を繰り出している。)

基本データ
コード 企業名 市場/業種 時価総額(億) 決算期
7481 尾家産業 東証ST/卸売 174.09 2024/03予
予想売上(億) 予想営業利益(億)/利益率 長期平均営業利益率/年 PER PBR
1030 25/2.43% 0.76%/18年 10.7 1.48
売上成長率(年複利/期間) EPS成長率(年複利/期間) BPS成長率(年複利/期間) 予想ROE 平均ROE/年
3.49%/17年 8.74%/17年 0.71%/16年 14.4% 3.19%/18年
長期営業CF(億)/年 長期投資CF(億)/年 長期FCF(億)/年 長期平均FCF(億/年)/年 実績ROA
121/17年 -92/17年 29/17年 1.68/17年 5.4%
総資産(億) 自己資本(億) 自己資本比率(%) 配当利回り(%) 配当性向
330.12 110.42 33.4% 2.13% 22.76%

 今日は分析。某所で見かけた銘柄リストと中から気になったというかブログであまりやってなさそうだなと思ったものをチョイスして分析します。尾家産業。食品商社。主にKABU+,銘柄スカウター,IRBank,株探からデータ取得今回データは2023年08月25日取得。

業績財務CF推移とそれに対する分析

業績

ざっくり業績推移をみてひと言「停滞蓄財が打撃後復帰」

業務用食品卸売商社。外食業界向けを中心に食材(常温食品、冷蔵食品、調味料、油脂、素材品、冷凍調理加工品、酒類)や厨房用品(洗剤、ラップ、トイレットペーパー等)を全国の顧客へ供給。

 

BTOBの食品卸ですね。小売で食品スーパーもしてるけど二店舗しかないみたいで全体からすると影響少ない。

というわけで業務用食品卸ですね。

 

顧客に外食とか多いので、コロナでやられてますね。

2021、2022は赤字まで。これは1999からずっとなかった赤字みたいで多少売れなくても黒字になりがちの卸としてもかなりのピンチとなりそうなのが、以後は回復してそすて利益率が引っ張る形で利益水準があがってますね。おおよそ利益率1%前後が2%前後から越えてきてるので前後倍以上になりわりと雨降って地固まる感じがあります。

利益率。原価率がちょい下がったか?感。

 

コロナ前まではBPSは地味上げもROE5%行かない水準から赤字を通過し、ROE15%近く。これはROAも2%以下から5%近くまであがってるので財務レバレッジのせいとはならないし良化とみれますね。

ということで低ROEの停滞?蓄財からわりと高収益化をなしてます。


そんなわけで赤字の2021「新型コロナウイルス感染症の影響により得意先への配送量が激減した為、配送にかかわる 経費の削減に積極的に取り組みました。しかしながら配送ルート数の削減等が出荷量の下落に追いつかず、 全社の経費率を押し上げ〜取引先である外食店舗の営業自粛及び各自治体 からの営業時間短縮の要請等により、当社の業績は大きく影響」でやはりのダメージで

「翌々事業年度末までにコロナ禍以前の 国内需要水準まで回復が見込まれることを前提とし、繰延税金資産の回収可能性と固定資産の減損会計等の会計上 の見積りを行って〜、繰延税金資産の回収可能性と固定資産の減損損失の要否に ついて検討を行った結果、繰延税金資産の取り崩しと固定資産の減損損失の計上」このへんの前提がおおよそ合ってた中で財務施策が適切だったという感じになるのでしょうか。

2022「経費削減の取組みでは、物量の増減幅が大きいコロナ禍に対応する為に自社配送の比率を高める事に注力し、物流経費は前年同期比約5%の削減を図る事ができ〜「在庫管理の徹底」に基づき在庫管理の精度を高めた結果、在庫差異の改善に加え、食品ロスの原因でもある商品廃棄は、前年同期比約70%の削減を達成」赤字も危機対応のために打った手が効率化に寄与してる感じでしょうか。

それで2023は業績回復してきてますがその中でPB増加努力もされてそうで「PB商品全体の売上は前期比で133.3%と大きく伸長〜エネルギー費の高騰や人手不足の影響が大きい配送関連経費の抑制に取組みました。自社配送費率を高め、配送回数や積載量といった配送効率の改善にも注力し、大幅に配送量が増加した当事業年度においても、売上に対する物流費比率は前期を下回る〜たDX推進を通じ、請求書の電子化や受注業務に関する効率化、費用の削減にも取組んでおり、新たな受注方法を取り入れました。これらの取組みにより、電子受注化の比率は前期に比べ約9%改善」等々、業績回復中にコスト削減や高利益商品の拡販施策がうまくいった感があり、大きな増益に。

 

そんな感じでコロナからの回復の中でいろいろな施策がうまく回ってる感はあり、わりとほんとに雨降って地固まるかもしれません。

それで1Qで上方きてます。「外食産業の景況感が当初予想以上に上向き、さらにインバウンド需要の増加、コロナ禍で営業強化したヘルスケアフード業態の伸長、PB商品の売上増加により、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益が前回公表値を上回る見込み」わりと弾けた1Q通過してますね。

あと、今年6月で社長変わったようです。

尾家産業 尾家健太郎社長 食の楽しさ伝え続ける 現場の声から次の成長戦略を

同族経営とはなりそうですが、今の経営施策は5年前くらいから温めてたものっぽいし、現社長もサントリーなどの経験もあるようであるいはこのへんのリーダー変更で今の躍進があるやも感は。

・・・ではありますが、コロナ前は端的には低ROEの冴えない食品卸だったりするので、今の躍進がどこまで続くかは?見極めポイントなのかなとは。

 

財務

資産は横ばいか。まあこれはコロナでの後退はあるね。

(IRBankから)

全体資産レベルでは微妙に資産増してたところからコロナでダメージを受けて目先回復はその通り。一応事実として、長期に資産増はあまりしてないはあります。BPS成長率で 0.71%/16年とかでこれは事実低い水準。まあなので今後の伸びるペースにはなりそうです。

前期末総資産330億で有形固定71億ほど。これは2020までに40億ほどから90億に増えてますが2021からは後退。土地とかも減ってますが建物とかはあまり減ってなく減価償却分っぽさもあり、有形固定資産の処分はあまりしてなさそう。

流動221億、売掛133億商品31億現金40億あたりが主。

商品売掛あたりは2019の水準を上回ってますね。

等々で資産面からはわりとコロナのダメージから回復感ありますね。生産設備はダメージ受けてないし、在庫や手形(取引規模)も回復。

負債は219億で負債は大きいですが主な負債は買掛149億未払い費用15億に退職金17億有利子負債10億あたりが大きめ。

自己資本比率は低いし下がってるけど、現金>有利子負債でもあるし自己資本比率低下も買掛あたりの増加が理由っぽくて好調が故感は。

ということもあり順調感あります。

CF

 


2021とか以外はだいたい営業CFでてる。目先はわりと大きな水準ででてますね。なところはありますが長期平均FCFは1.68/17年とかで弱めな感じあります。このへんは卸あるあるですが投資自体は低水準であり現状の利益水準維持したらわりと良化しそうなところは。

目先増益もあり増配してきてますね。ただ赤字で無配なので利益なみ。

 

月足週足日足の値動き判断

月足でさげてあげ
週足でさげて跳ね上げ
日足であげ
確認。

評価・売買判断

テクニカル的には、2018年くらいまでのあげがあり、そこからコロナまで後退気味はよくあるパターンですがコロナ後あげて927から1909もまあありそうですが以降はかなり一方的な下落で2016年あたりの水準まで戻されて、2022年811まで。

からなんか躍進で1909も破る1979まで。と、なんだかんだ上げっぽい推移から総崩れからの全てを突き抜けるV字復活感あり、わりと上げんなら下げんなや感ある推移。

わりと酷いですが1979は上場来高値っぽく、普通に上昇トレンドなのでこれにのるは考えられるところ。

とはいけ目先絶好調なので底をみるのも遠くなりがちで、目先日足の窓開け後安値の1558とか、窓開け前直近安値1272とかみながら切らなければ上昇継続だみたいな感じしかないかもしれないとは。

 

ファンダ的には、食品卸。小売もちょっと。ながらく赤字は出さなく微妙に伸びてるけど薄利低ROEの凡庸な専門商社感はあった中で、外食相手もありコロナで赤字で結構なダメージ。そこから目先は回復感あるけど、利益率が向上ROEついでにROAも回復で雨降って地固まる感がでてる。目先1Qも上方修正も伴い好調な印象。

ついでに財務などはあまりダメージ受けておらずBPSなどは前後で減ってるけど、手形や在庫などはコロナ前の水準を回復しておりコアな部分は回復済み感。加えてCFも買い以前してるような・・?といろいろ返って良化がみられます。

このへんはコロナの中での施策がうまくいってる感はありますが、もっと前提に最近社長が代わり、同族なれどやる気のある有能な社長に代替わりした故の可能性もありで、この辺の経営の刷新だと現状の良化は企業体質の変化である可能性も無きにしもあらずで、このへんの数字の良化を一時か不可逆なものかを測る感じでしょうか。

評価。

PER11のPBR1.5。目先好調な会社としては絶対的には見れるくらいには思えますが、元々は凡庸な専門卸でもともとPBRで0.7近辺が定位置だったところがあり、このへんはだから良化が不可逆なものかがポイントになるかなとは。

現状のROE15%近く定着ならめっぽう優秀な卸となって、現状のバリュエーションでも十分肯定、あるいはもっと上もまあありえなくもない。このへんどうみるか。

ちなみに食品卸の上位ROAの顔ぶれ。神戸物産とMマートは性格違うので事実上の食品卸ROAトップに名乗り出てます。実は。

 

 

リンク

KABU+:https://kabu.plus/

銘柄スカウター:https://monex.ifis.co.jp/index.php?action=tp2&sa=report_zaimu&bcode=7481

株探:http://kabutan.jp/stock/?code=7481

IRBANK:https://irbank.net/7481

その時の感情気持ち(個人的な独断で考えたことも加えてみる)

通常運転だよ。

 

 

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記事補足してます。

用語解説(日記:銘柄分析記事2022/12/19以後)

この記事の表とデータとグラフは以下のツールで作成しました。

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