バフェットはブランドです
いきなりお前は何をいってるのだ?という話し出しですが、投資で偉大な成果にたどり着いたウォーレン・バフェットは偉大な投資家の代名詞的なブランドで日本においてもなんちゃらバフェットとかバフェットなんちゃらとか自称したり他称されたりしてるわけです。あんまりウォーレン言う人はいないね。
その中で和製バフェットなる呼び名があります。
和製バフェット言ったら普通は竹田和平氏だと思うのですが、自称な和製バフェットを思い浮かべる方もいるかも知れない・・というかグーグルで検索すると竹田和平氏じゃない方が露出してますね。
それはさておきだからバフェットはブランドです。ブランドだからバフェット氏を米製和平とか言わないで竹田和平氏を和製バフェットと称するわけだし、バフェットの投資を真似する気もなく、バフェットのこともリスペクトもしてないけど、その投資でなんかすごい成績を残したというイメージを拝借したくてなんちゃらバフェットなどと自称する輩があとを絶たないし、竹田太郎とかも出てこないのは、だからバフェットはブランドになっちゃったからです。
そんなわけでもうすでに和製バフェットとかいう人は自称でも他称でも出てきてしまってるんですが、実のところ真打ちと言うべき和製バフェットはこれからでてくるのではないか?と思ってたりするわけです。
なぜそう思うか?なんて話。
ここらあたりの続きと見てくれると通りが良さそうな。
竹田和平さんもすごいと思うんですけどね。
竹田和平さんがどのような投資家というとここでとかざっくり。
コアなところは以下でしょうか。
・将来的に安定した成長が見込める企業に投資を行い大きな配当を得る
・会社の業績が上がることに、自分自身も心から喜べるようなところを投資先に選ぶ
・企業の業績を伸ばそうと努力をする姿勢があるところを選ぶ。
・株価収益率(以下、PER)が、業界の平均よりも低い会社で、株価順資産倍率(以下、PBR)の値も1以下の割安な銘柄を選ぶ
このあたりはいかにもプリミティブで原則的で優位性有効性があり長期には結果も出るだろうなあとは思うところですが、これがバフェットと似てるか?という視点でみるとちょっと違いそうな気がします。ROEとかはあまり気にされてないようだし、”堀”とか競争優位性の類も重視されてない感もあります。し、成果も多くの企業で株式資産100億ほどとのことらしいので分散気味と思われて違う点も多々ありそうです。
そんな和平氏が和製バフェットと称されるのが不満というわけじゃないのですが、はい、だから自分は今後もっと和製バフェットと称されるにふさわしい、バフェットのやり方を理解しリスペクトしそして100億程度以上の資産に届くもっと和製バフェットの名前にふさわしい考え方、実績を備える方が出てくるのではないか?と思ってるということです。
日本株式市場にはその条件が揃ってきてるよね?ということです。
その前にバフェット的なものとはなんなんだろう?
和製バフェットとか言うにはバフェット的なものを理解して、それに似てるものを指さないとだめだと思うんです。
このあたりはよく研究とか考えられてる方も多いので下手なことも言えないのですが、わたくしかもめが思うところでは以下のようなエッセンスを含むのではないかと思います。
・投資による蓄積の成果。
・よく言われるバリュー投資というのは実像にあってない。氏が大きく資産を伸ばしたのは安く買ったからではない。買った企業が長く成長したから。つまり氏はグロース(成長株)投資家に属する投資家。
・「 In fact, when we own portions of outstanding businesses with outstanding managements, our favorite holding period is forever.」
「優れた経営陣がいる傑出したビジネスを保有する際、我々が望ましいと考える保有期間は"永遠"だ」という言葉はすなわち企業が永遠に成長するのが理想だと言ってるわけです。そして成長する限り持つと言ってると解釈するべきものでしょう。
・堀とか優秀な経営者とか気にするのはそれが長期の安定成長に有利に働くから。
・IT企業とかを嫌ったのは変化が早く予測不可能な大きな変化は安定的でないとして嫌ったから。業界が成熟し大きな変化の可能性は低いとすればアップルも買う
・大型を好むのは安定と予測可能性を好むため。
・・つまりは安定成長株投資家です。
もっと言うなら安定的に永続な成長が期待できる企業(永続的競争優位性をもつ企業)を永続して保有することを狙う投資家です。そういう企業を比較的割安な時を狙うバリュー風味なところはありますね。
そしてもっというなら他の投資家からゼロサムゲームで巻き上げることより遥かに企業が稼いで蓄積するプラスサムを狙う投資家です。
他にも思う細かいところはありますし、他の方ならこうじゃね?って思われる方もおおそうですが自分としてはそんな感じです。
つまりは安定(できれば永続)成長企業投資家。
で。本題ですが自分は日本にも訪れていると考えています。
このバフェット的手法で大きな成果に届きうる株式市場環境が。
ひとつは、日本企業がバブル崩壊からリーマンまでの企業価値を向上させることができなかった正しくない世界が終了し、正常に企業価値を向上することができるような正しき世界に戻ってきたこと。
ひとつは、投資関連の情報の充実。バフェットが何をしたかは周知されるようになったし、企業情報なども以前より遥かに必要なものが過不足なく揃うようになったこと。
これの天地が揃ったと思うんです。
天(市場環境)と地(手法を実行できる背景)が揃った。
あとは人だけです。この天地を利用する人が出てくれば天地人が揃い長期に弾けたパフォーマンスがでてくることになります。
この天地が揃った国があります。
アメリカです。アメリカは人にも恵まれこの天地人を揃えグランドスラムな結果を残す人物も現れる事になりました。
ウォーレン・バフェットです。
日本においても米国と同じく長期に企業価値が伸びる環境が続いています。そしてそれを利用する手法が認知される事になってます。そしてこの企業価値向上が継続するならバフェットと同じことをして長くに大きな大きな成果にたどり着く人が現れるとおもうのです。
すなわちそれが未来の和製バフェットです。
ほんとにそんな環境(天)が来てるのか?だって?
これ、来てるんです。
100倍になる株価で言ったことですが、リーマン以後の日経平均のBPS成長率はこの記事を書いている(2021年8月)時点で9.8%複利です。
これは米国の100年の株高ペースより早いBPS成長率です。平均的米国水準より高いです。
日本のようなGDPが停滞、人口も伸びないという環境の国であっても、企業が順調なら長期には恐ろしいスピードで企業価値は向上するんです。
そして掛け値なしにこの10年が10回再現するなら100年でBPSは万倍に行くペースです。
まあ上の記事らみてくださいな。
で、このリーマン後の日本株式市場環境は和製バフェットなる真打ちを排出するに十分な市場環境であると考えます。
そして、バフェット並みは案外ぶち抜けたパフォーマンスじゃないんですよ。
それは複利20%程度だと言われてます。
それらを複利と年数を勘案すると以下くらいです。
20%・・は目標高いので15%も併記しますが、それ程度の高成長ものを長期握るとどうなるか?というなら以下くらいです。
15%複利成長が20年16.37倍
20%複利成長が20年38.34倍
30年ならどうでしょう?
15%は66.21倍
20%は237.38倍
ついでに50年行きますか?
15%は1083.66倍
20%は9100.44倍
以上です。
和製バフェット言われるような真打ちならあるいは安く買えてるかもしれません。
仮にPBR2のものをPBR1.4で買い(つまり3割引)PBR2に戻るならそこでおよそ1.4倍です。
それは上の数字に1.4倍のパフォーマンスが出るという意味になります。
永続的に15%の成長率が出る会社を3割引で買いそれで20年成長が続くなら・・
およそ23倍です。
20%なら53倍。
30年なら・・15%で92倍、20%で332倍。
50年なら・・15%で1517倍、20%で12740倍。
自分は以下の記事で以下のように予言しました。
「企業が前進するようになってたかだか10年です。
投資家が少しずつ進み時間をかけて大きな成果にたどり着く
そのような正しき世界ができてくるのはこれからです。」
たかだか十年なんです。
10年は長期の複利効果を十分に発揮するには短い期間です。
しかしどうでしょう?
これまでの10年がもう一回、もう二回、再現するならリーマンから30年正しき世界が展開されたことになります。
あるのではないでしょうか?
この10年に複利EPS15%程度の成長してきた企業。20%は流石に少ないね。
いるのではないでしょうか?
そのような企業をずっと保有してそれに近い水準の投資パフォーマンスが出ている人。
そしてこの10年がまたあと二回繰り返されれば20年後になってます。
15%複利成長が20年16.37倍
20%複利成長が20年38.34倍
そのときEPSは16.4倍になってます。PERが同じなら16.4倍です。
これを今1億の資産でやった人は16億を越えています。
これだと和製バフェットには遠いかもしれませんね。
なら5億なら90億ほどです。もう竹田和平さんと並び立つ和製バフェットですね。
そしてそれが3回繰り返されれば。30年後。
15%は66.21倍
20%は237.38倍
今1億なら66億だね。相当いい成績だと思うけど竹田和平さんから和製バフェットを奪うには荷が重いかもしれませんね。
でも5億なら300億を越えてます。これならおそらくは和製バフェットが示す人物は変わってると思うんです。
ちなみに企業が20%の複利成長を見せられたら・・・まあこれは保有平均である必要があるので極めてハードルが高いね。その意味でバフェットはやはりすごいことしてますね。
見せられたら・・・今5億を持ってる人がそれをやり遂げてしまうなら。
20%は30年後に1000億を越えています。
あと50年見れるなら15%出るなら今10億なら1500倍。・・一兆越えるね。
まあさすがに経済的政治的秩序が50年続くとみるのは楽観が過ぎると思うけど、アメリカならそれに近いことに実際なりましたね。で、アメリカではバフェットが出たね。
これを成すには流動性はさほどいりません。
20年30年という単位ではあまり流動性の制約がありません。
年単位くらいで売買をすすめるならかなりの資産高でもさして不利なく売買も出来るかもしれません。
これを成すかどうかは、これまでと大きく変わらない市場環境が続き、EPS(BPSでもいいけど)を平均年15%程度以上増やし続けられる企業が出てそれを握り続ける投資家が出るかどうかです。だけといってもいいでしょう。
いろいろな凄腕さんをみるに10億も越えると流動性の中で他を殴り奪い取るには大きな制約を負うことになり資産を伸ばし続けるのは加速度的に困難になるように思えます。かつ時間もかかり当人には老いや衰えも訪れ天才が常に生まれる相場の世界で他者から奪い続けるのは困難を極めるでしょう。
しかしこれはその制約はほとんどありません。売買しなければ流動性の制約はないに等しいです。長期の企業成長に乗るのなら他者から競争して奪う必要もありません。
異論もありましょう。
でも自分はそんな特別なことは言ってないと思ってます。
正しき世界。企業が順当に企業価値を向上できる世界なら。
それが続くなら・・企業価値の向上の複利効果はとんでもないことになる。
中には15%20%(・・はかなり選択肢が限られると思うけど)のペースで長期に企業価値向上を成す企業もでることになり、それに投資家が長期に乗るならば長くはとんでもない成果にもなる。
そして日本においてもリーマン後10年はその正しき世界になってきてる。これが続くならあの国と近い環境になる。
と、言ってます。
あの国とはアメリカ。そしてアメリカでは企業価値が向上する環境が長く続く中で、ほかのあらゆる手法をとったあらゆる天才たちも退け長期の複利の企業価値向上に乗ったバフェットが頂点にいます。
正しき世界とは資本主義が全うに働き企業が複利で価値を向上出来る世界です。
その意味でアメリカも正しき世界です。
そして日本が正しき世界になり、今後も10年、20年と正しき世界であり続けるのなら。
アメリカで起こったことが日本でも再現する。投資の世界のことだって再現する。
バフェットを再現、真に再現する未来の和製バフェットが現れることになる。
そう言ってるだけです。これは特別なことですか?
まあもちろん条件はあります。
・リーマンから続く企業価値がまっとうに向上する正しき世界が今後10年20年と続いていく。
ですね。これだけで良いんじゃないかな。たくさん会社もあるしそのような世界なら長期に価値向上を市場平均のダブルスコア、トリプルスコア程度で維持する優秀な企業も出るんじゃないかな。市場平均が5%ほど出るなら(今までの半分)、トリプルスコアなら15%だよ。平均7%出るならトリプルスコアで成長は20%越えるね。4000ぐらい企業があればそんな優秀な企業もいくつかは出るとおもうな。
で、そんな企業の出てくるのなら。
それを見抜いてそれに乗り続ける投資家さんも出てくるのではないか。
特にバフェットという先人もいるからね。未来の和製バフェットとなる誰かの今行く道は初めて行く道でもなく誰かがすでに通った道です。
もっとも正しき世界が続くかはわかりません。
なにかの理由で正しき世界に止めが刺されてしまうなら和製バフェットは竹田和平さんのままでしょうね。グーグルさんが自称な人を挙げるかもしれないくらい。
けれど正しき世界は今の今まで続いています。コロナも正しき世界に止めは刺せなかった。
革命でも戦争でも大きな経済混乱かその他かはわからないけど、正しき世界が止めを刺されないのであるなら、わりと正しき世界が続いていくだろうとは思ってます。
その先に来る未来の和製バフェット。
その出現を楽しみにしながら、もし来るなら自分も近いところにいれたらいいな。
そんなことも思いつつ、正しき世界が続いてるかどうかは注視し続けたいと思ってるわけです。
未来の和製バフェットも生まれうる環境。
正しき世界はそれを生む環境だと思いますか?