大河の一滴

大河の一滴

まったり一滴を注ぎ続け大河になる大河をつくることを目指す投資ブログ

MENU

(4502)武田薬品工業 日記(分)

スポンサーリンク

投資関連で日々比較や分析したり、思ったこと感じたことを書いていく日記です。 あくまでもいろんな企業の数字を見てみようという習慣でやってますので、ここに書いてあることを真に受けて損しても知りません。
記事は書き溜めておくためアップ時に最新データとずれてる可能性があります。厳密にやるわけでもなくアバウト判断の練習なのです。

注目銘柄(市場/業種)

武田薬品工業

(東証一部/医薬品)

株価

3137円(人々は、不安定にも勝って登りつめたが崩されて以後際限なく敗残し続けている。)

業績財務と指標とそれに対する分析

f:id:kamomenotoushi:20220105211419p:plain

今日は分析。2021/12/28に銘柄スカウターの10年スクリーニングで売上5年成長率10%以上、営業利益成長率15%以上のもの(対象226銘柄)を市場統計推移記録表にかけ2021/1/4と2021/12/28比較でPERを10%以上落として、かつROEは伸びているもの(対象98銘柄)から気になったものをチョイスして分析。2週連続8日間。ずっと成長してるのに去年評価をさげたものを拾う意図。武田薬品工業。タケダ。数字は上記の通り。 業績データは主に四季報CD。最新株価・指標は2021年12月30日に取得。

業績

国内製薬最大手ですね。

かつては高収益で安定的でその中でわりと配当利回り高くていかにも製薬の鑑的な印象でしたがかつてで、2013年以降くらいは30%以上も出て高かった営業利益率も10%以下とか赤字も出てROEも低下傾向で、それよりも配当が常時に近く配当性向100%超えでBPSも伸ばせているか微妙な感じが続いていて、配当を配るのでいっぱいいっぱいでこれを業界を代表する鑑とはなかなか言いづらいところが。

それでも減配に踏み切らずにいるのはやっぱり業界の鑑たる資本主義の優良児の矜持とかあるんですかね。わかんないけど。

それで利益はずっと足踏み感あったのですが、2019、2020年で大きな増益でそして2020年は大きな増益でなにげに過去最高益っぽくそして配当配ってもBPS増と出てきており、これが復活というか業界盟主の復活となるか?という視点でしょうか。

2019「これまで複数の企業買収を実施したことにより、
疾患領域、 地理的拠点、 パイプラインの拡大を推進してまいりました。特に2019年1月に6兆2千億円でShire plc(以下、「Shire社」)を買収したことにより、 当社の消化器系疾患およびニューロサイエンス(神経精神疾患)の領域が強化され、 希少疾患と血漿分画製剤の主導的地位を獲得」

この辺の記事がざっくり理解するのによさげですかね。

武田薬品工業、創業240年の老舗企業が描く経営戦略を読み解く:日経ビジネス電子版

スクープ 武田、アリナミンなど大衆薬売却へ 4000億円規模も:日経ビジネス電子版

近年は業績足踏みしながら買収などを進めてようやく大きな成果が出始めたけど、財務は悪化したので伝統の大衆薬なども売却して財務改善。

ようするに事業売り買いしながら成長を目指してきたけど成果出てきた感じではあるがこれが続くかどうかですかね。

2020は増収で減益ですが「製品に係る無形資産償却費及び減損損失は、 対前年度2,768億円増加(+155.0%)の4,554億円となりました。これは主にShire社買収に伴い取得した無形資産の償却費が2,506億円増加したことによります」ってことで買収関連ですね。

それで2021「販売費及び一般管理費は、前年度から891億円減少(△9.2%)の8,757億円となりました。この減少は主に、Shire社との統合による経費効率化およびコストシナジーのほか、出張および営業活動の減少等、COVID-19の影響に伴う経費の減少」でコロナにも助けられながら早くも大きめな成果も出始めてる印象。

それで「既存事業の自立的な伸長と企業買収を通じて成長してまいりました。これまで複数の企業買収を実施したことにより、疾患領域、地理的拠点、パイプラインの拡大を推進してまいりました。特に2019年1月にShire plc.(以下、「Shire社」)を買収したことにより、当社の消化器系疾患およびニューロサイエンス(神経精神疾患)の領域が強化され、希少疾患と血漿分画製剤の主導的地位を獲得」で様々な施策をして落ち着いた感もあり・・

f:id:kamomenotoushi:20220103095544p:plain

と、各種の数値も上向いて来て前期決着ですね。

それで今期2Qで増収12.8%の増益+60.5%で順調そうには見えます。

 

・・ですが、さすがに巨大国際製薬企業で事業も手広くいろいろなものがありなかなか詳細は把握し難いところがあり、このへんはざっくり大きめな視点で見るしかないのかな?とはなりそう。総じて業績は事業のスクラップアンドビルド?で、ようやく上向きつつあるという状況には。

ちなみにアリナミンアリナミンになりました。

新社名は「アリナミン製薬」 売却機に主力ブランド活用:朝日新聞デジタル

 

財務

まず、2011年位まで自己資本は75%とかでこのへんもいかにも製薬の鑑感でしたが、以後ずっと落としてきて2019年のShire社買収で37%とかまでおちてますね。

大きくは2012年で買収してますね。

【武田薬品】ナイコメッドの買収完了‐世界売上高12位に浮上|薬事日報ウェブサイト

ですが、

追い込まれてからの買収は、だいたい失敗する:M&Aブームで巨額損失や経営悪化 | ビジネスジャーナル

ナイコメッドの買収で巨額ののれん代が発生した。これが武田薬品の利益を圧迫し続け」とかで財務を悪化させ業績も悪化とかになるんですかね。

こんな買収にした背景は「製薬業界では、年商1000億円超の医薬品を「ブロックバスター」と呼ぶ。かつて武田は糖尿病治療薬「アクトス」、高血圧治療薬「ブロプレス」、消化性潰瘍治療薬「タケプロン」、前立腺ガン・子宮内膜症治療薬「リュープリン」の4つで年商1兆円の売り上げを達成し、高収益の医薬品メーカーの名前を欲しいままにしてきた。いずれも自社で創薬したブロックバスター~

タケプロンは09年、アクトスは11年、ブロプレスは12年に米国で特許が切れた。特許切れの危機を乗り切るために05年から海外でのM&Aに突き進んでいったのだ。08年から大型買収に踏み切った。このように、武田薬品は基幹医薬品が特許切れに追い込まれることがわかってからM&Aに乗り出した」

と記事引用ですがお薬の特許切れのために新たな稼ぎ頭を外に求めたってところで、2013~2020の低収益があるわけです。

なので今回のShire社買収でこの流れを変えられますか?というところでとりあえず変わりつつあるが現状ですかね。

財務の中身は総資産12.9兆で非流動が10兆とかのれんさんが4兆、無形資産が4兆とかでこれはShire社関連になりそうです。

負債は7.7兆。長期借り入れが4.6兆とかですかね。これを返してるかどうかは確認すべき事項ですかね。

あとIFRSきらい。

 

CF

Shire社買収後に営業CFのレベルが跳ねてます。2011年3500億とすると目先通気で1兆ほど。投資も2019年買収後には投資CFプラスで、これは資産売却に向かってるのもありFCFも大きくプラス。大半が財務CFに吸収ですね。配当が3000億ってところですので、返済は7000億ほどの能力があるとはみれますが、これは2021年単年実績で、また資産売却で4000億作ってるので、資産売却をやめ維持の投資に1000億くらいかかるみると営業CFの利益と減価償却で9000億くらいには見えるのでにFCF8000億で配当3000億で返済能力は5000億まで落ちるので、現状に近い収益がでるならなんとかなりそうだけど、落ちる例えば2019年水準の営業CF3500億レベルまでもどると配当払うと債務返せなくなるというか配当で足がでますね。

と、わりと上手く行かなければやばい橋は渡ってるにはなるので、業績後退はなかなか以上にやばいことはやばそうです。

ただ、目先は危ない橋も渡れてるになりそうで、渡ってしまえるならかつての繁栄もみえてくるのかな?はそうかもしれません。

 

日足週足月足の値動き判断

日足でさげ
週足でさげ
月足でさげ
確認。

評価・売買判断

テクニカル的には、2011~2018年位まで上昇感ありで2011年3020から2018年6693まで行くもその後は下落に向かいコロナで2894.5まで。コロナ以降は安値こそコロナ安値を割ってないですが高値は下げ気味でこれも下落よりの推移とか。月足くらいでも2018ネン以降は下落トレンド感強くいかにもいろいろ下落トレンド。

というよりもっと長い視点で2007年以降でみても下落という感じなので長期的にも投資家心理は渋く逆張りの文法で辛抱強く反転を待つみたいな視点でいるのがよさそうな。

底を設定するならやはり2894.5ですかね。


ファンダ的には、特許切れから買収にたよりあまりうまくいってなかった感はあったけど、大型買収を決めて今度こそは回復が見られ、このままいけばかつての繁栄も・・?みたいなところは。ただ財務に傷を追うところも多く、目先は債務返せるだけの稼ぎはあるも、まだ安心はできずまた交代するなら今度こそ相当なピンチにもなりそうで、わりと目先一生懸命資産売却でリスク減らしてるようなところも。

総じて買収で上向いた業績がこのまま順調に飛び続けてくれるか?って部分でしょうか。とりあえず飛び出してる。落ちるともう墜落を支えられる財務基盤は怪しい。とりあえず避けてきた減配は避けられないと思われます。

評価。

PBR0.9ほど。もう製薬の鑑といえる盤石感のあるタケダではないけど、この評価はタケダとしては歴史的底辺になりそうです。近年の配当配って終わり。BPSも増やせられない減配もちらつくというところなら致し方なしもあるけど、それらを脱して企業価値も増加させられるところまで戻るなら・・と考えると手を出すのも一つの手かと。

もちろん業績次第ですが、目先は飛びつつあるし、評価は飛ぶかどうか疑問であるなら飛んだときには見返りは大きく飛ばないときも被害は抑えられるとは見れます。

減配はとてもしたくないみたいだし力尽きなければ今の高配当利回りも維持されそうでそれをもらいながらタケダがまた飛び立つのを待つなども。

まあ墜落するなら今度こそ無事ではないとは思いますが、それは仕方ないということで。

 

リンク

ヤフー:http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=4502

株探:http://kabutan.jp/stock/?code=4502

IRBANK:https://irbank.net/4502

その時の感情気持ち(個人的な独断で考えたことも加えてみる)

さっそく2022年も始動しております。張り切っていきましょう。

とくにないです。

 

 

記事を気に入ってくださった方は↓をクリックしてくれると嬉しいです。
 にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ

 

記事補足してます。

用語解説(日記分析四季報CD導入後)