大河の一滴

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IT革命のそのさきの革命

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AI insideという会社がすごい業績を叩き出して話題になりました。

なんかAI使ったOCR(端的にはいろんなものをデータ化)はいいとしてすんげえ業績なのです。

以下のように。

通期。

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Qごと。

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年売上3倍近いペースを続けて四半期決算で利益が突き抜けてきて営業利益率60%ほどにまで。

あまりにもスゴイので話題になったのですが、自分もすごいなあってみてましたが、よくよく考えていくとその凄さはもっとスゴイ凄さの発露なのではないか?という・・

 

つまりはそれはIT革命のその先の革命の帰結なのでは?という話。

 

まあAI insideのことはいいんですよ。

いきなり梯子外しますが。

AI insideがすごいのは明らかですけど、それがAI insideという固有会社の凄さのみに起因してるなら、一つの天才とも言えるいわば例外事例で「いやあ、そういう優秀な会社が出て来ましたね。」で、終わり。まあAI insideに投資するなら好きにしてよ。すごくお高い評価で超値嵩株だけどね。

 

でもそうでもないのなら。

AI insideのスゴイ業績がAI insideの優秀さ以外の要因にも・・例えば社会環境の変化・・などにも助けられているのなら。

 

さて、どうなのでしょう。

もしそうならそれは何を意味するのでしょう?

 

話は変わりますが

元々インターネット企業とかソフトウェア企業の一部にはみられる特徴と言えるものがあります。

 

売上を立てたり成長をするのに投資をあまり必要としない種の企業があります。

普通というか今までの常識・・と言えるものだと思うんですけどより売上を立てるには商品をよりたくさん生産したりより多くの売る人が必要です。

いくらswitchが売れると言ってもswitchがなくては売れません。そしてもちろんSwitchをより多く作るためにはもっと多くの工場が必要です。

これは多くの企業に言えることで、売上を立てるにはもっと売上を立てるには商品を作る工場や商品を売るお店を多くしないといけないし、またそこで働く人を採用し教育し配置しなければなりません。

 

ある意味これまでの企業はそのような制約を課せられてました。

だからswitchが売れるぞって言っても、いかに自身では工場を持たなく他に委託するファブレス任天堂でもそう簡単にはSwitchは増産できず十分な商品は用意できず転売ヤーが跋扈した上で任天堂の売上は蓋をされるわけです。

そんな感じに任天堂はあれだけ勢いあるぞって言われても増収でいうと2021年度は二桁%の増収もいかなさそうでそれが即ち蓋なわけです。

 

無茶をすれば強引にもっといけるかもしれませんがそうするなら多くはバランスを崩し破綻してしまいます。

いきなりナントカは記憶に新しいですよね。売れるからといって拡張しまくるとしても、いいお店を出せる場所には限りがあるし人もやたら雇えば教育も追いつきませんし、そしてお金もかかり財務が犠牲になります。そこまでしてもサービスの低下を招き顧客が離れ結果大赤字と傷ついた財務が残って終わるなんてことは急いで規模を追った企業でさんざ繰り返されてきたことです。

 

そんな感じにある年に大きく伸ばすにしてもバランスを取るのも難しいし長期に成長し続けることもなかなか難しいもので長期に売上を10%複利以上で伸ばすことは本来偉業なのです。

 

しかしインターネット企業とかソフトウェア企業の一部はそれを飛び越えてきます。

前年の倍の売上を叩くのに工場も要りませんしお店も必要ありません。営業マンは増やさなきゃいけないかもですがソフト開発者は倍にする必要はありません。むしろ完成されたソフトやWEBサービスを売るなら必要な開発人数は少なくなるかもしれません。

 

売上を立てたり成長するのに新たな投資や雇用を必要としない種の企業がある。

 

もちろん投資も雇用もお金がかかります。しかしそれをしないで売上を立てたり成長する企業があるわけです。

そしてお金をかけてない部分がどうなるかというならもちろん利益になります。その分丸儲け。

これはこれまでの常識からかなりチートというかズルいと言えることかもしれません。

 

売上を伸ばすのに大きなお金を投じて工場やお店を作り、人を採って教育してなんてやると短期ならいざ知らず二桁成長でもバランスを維持しながら続けるのはかなり偉業。ある年に倍にでもしようものなら相当うまくやらないと即バランスを崩してしまう。

しかしある企業は工場やお店を作らなくても売上が伸びちゃう。人もたいして採らなくても教育とか手間をかけなくても成長できちゃう。

そしてそれらにかけるべきだったお金はかからず丸儲けのぼろ儲け。

ある年売上3倍にしたってバランスは崩れない。だってお店も作ってもないし人もそんなに増えてないもの。3倍売っても商品サービスの質は落ちない。だからスゴイハイペースの売上成長が続いたりしてもそれがそんなに偉業でもない。

 

自分には例えばAI insideはそんな種の会社のように思えるわけです。

 

最近そんな会社が増えてきるという感覚は持ってます。

ある種の企業成長で例えば設備投資とか採用などの蓋がなく、かつてないアホみたいな成長速度がでて、かつ利益CFが異常なほど伸びるというのが散見されるようになった気がするところです。

これはわりとこれは過去のバリュエーションの常識で見ない方がいいような気がしてます。

だから過去にはないほど早く成長してぼろ儲けする過去にはなかったものだからです。

 

複利20%以上とかの成長って続けるのは本来すごく難しいもののように思えます。

お店や工場が必要なら建て続けないといけないし人が要るならそのペースというより採用を加速させながら採り続け教育もしなきゃいけないとか極めて困難な話です。

 

でも成長に固定資産も人も必要ないとなるのなら。

 

思えば日本でグレートグロースとかとも言われてる企業。

例えばエムスリー、GMOPG、MonotaROはこの足枷を課せれてないネット企業です。(モノタロウは倉庫とかは必要ですけどね)

というよりは今世界を制覇するのではないかみたいな勢いも見せてるGAFAはMもつけてもいずれもこの足枷がない企業です。(Appleはハードじゃなくてソフト会社と見る必要があるけど)

日本ではGAFAに並ぶまで成長する企業が出てくるかは微妙に思えますが、それでもこの足枷を課されてない企業が猛威を振うことになるのかな?と予感するところです。

 

成長に固定資産も人も必要ないとなるのなら。

AI insideはそんなものを体現した象徴というか先鞭というかこれから似たような事例が多く出てくるのではないか?って考えるところです。

 

しかしこれで半分なんだ。

自分の中でAI insideみたいなアホなように売上を伸ばしぼろ儲けするみたいなもんが出るに至るのはもう一つの要因があるのではないか?と思うところです。

だってYahooは昔からあったでしょ?そしてYahooもAI insideほど弾けた成長見せてないからね。

 

後の半分、その穴を埋めるのはIT革命のそのさきの革命だと思うんだ。

 

IT革命だ言われたのはたぶんもう20年も前の話だと思います。

その革命はインターネットが普及するという話だったと思うところです。

ja.wikipedia.org

正確には情報技術ですね。2000年で初めて政府資料で出てきた言葉みたいですね。

 

でも思い返せばその普及スピードは案外早くなかったと振り返ることはできそうです。

インターネットって言ったって、皆がパソコンを開くようになった訳でもなく、iモードで音楽を聴いたりもしないし、お弁当の代金をおサイフケータイでスーパーで支払ったりはしませんでしたし、ネット空間はある意味リアルと分けられて、リアルが忙しいからとかネットとリアルを分ける言葉がSNS掲示板で交わされてたわけです。

 

それは一部の人のものだったわけです。

それが皆の当たり前になるまでは時間がかかったように思えます。つまりインターネットはリアルじゃなかった。

 

が、革命から20年たち人々は皆インターネットを手にしました。

それはスマートホンの進化や4Gなどの普及を待たなければならなかったのかも知れません。

ネットでリアルがなんちゃらなんてのは死語になりつつあるように思えます。それはつまりネットがリアルになったからだろうと思います。

ネットは所謂新し物好きが趣味とかでやるものではなく、誰しも使う必要なものに…

 

インターネットは20年経ち皆が必要としそして皆が手にするインフラとして整ったのではないでしょうか。

 

あるいはコロナが最後のひと押しをしたかもしれません。

インターネットなんて要らないやって言ってた人たちに、外に出れなくすることによって・・

抵抗する最後の人たちにインターネットを押し付けた。

 

さてどうなのでしょうか?

 

そのような前提を置く時、投資の世界への影響はどうでしょうか?

投資を考えるブログだからね。

 

さて、今まではある意味インターネット企業の成長もある意味蓋がされててインターネット自体の成長、つまりはインターネットを手にする人が増えるのも待たねばなりませんでした。

しかしIT革命は成りました。

もう皆がインターネットを手にしてます。

 

今まではネットで便利なサービスが始まろうとインターネットを手にしてない人はいて、その人は顧客にはならなかったわけです。

つまりMonotaROが如何にモノタロウを便利にしようとインターネットを手にしてない人はモノタロウなど使わなかった。(通販カタログがあるのは知ってますよ)

 

しかしもう皆がインターネットを手にしてます。

そのとき便利なサービスは皆が使おうと思えばすぐ使えます。

何時間もかけて遠くのお店に行く必要もなく、お店が満員で入れないなんてことも滅多にありません。

 

そこに今までやったことも無いものを新たに使わなきゃいけないなどのハードルは限りなく下がりました。

便利なら飛びつけばいいだけです。パソコンの使い方を学んだりする必要もないし、普段使わないパソコンを開くまでもなく手にはスマホが握られています。スマホの面倒な回線開設手続きだってもう済んでますし、最近はIモードで操作しにくいキーを操作し小さな画面を見てちまちま申し込む必要もなくなってます。

 

インターネット自体が広がるのとそれが広まったあとにインターネットを利用したサービスが広まることどちらが速いでしょうか?

 

これインターネットを利用したサービスだよね。

売上を立てるのに成長するのに固定資産への投資や人の採用や教育を省略簡略できて成長の蓋と言えるものもなく、その余裕は利益やキャッシュフローにも転嫁もしやすい・・いわばチート持ちが無限のフロンティアに解き放たれてしまったようにも思えます。

 

AI insideが出てきたもう一つの要因、後の半分、その穴とは・・・

つまりフロンティアの完成なのではないか?

 

これはそのさきの革命かもしれない

成長に蓋がなく極めて早く成長するくせにバランスも崩しにくく、その余裕を利益に転嫁してぼろ儲けする企業が雨後の筍の如く出てくるのではないか?

 

自分はここまで思考が至った時、「あ、これは革命は成った。」と感じました。ぞわっとしました。

 

IT革命とはインターネットが普及することではなくて、普及したあとに社会の形が変わることだったのです。

IT革命のそのさきが本当の革命でそれが真のIT革命なのかもしれないということです。

 

その革命の…おそらく小さな…影響がAI insideの業績なのではないでしょうか。

それはインターネットやソフトウェア企業の設備投資もせず人も大して採らず成長できるというチートじみた優位性とインターネットを皆が手にした結果の顧客となりうる対象が一部の人からほぼ皆になった故に出てきたひとつの事例。

 

AI insideの業績はこの会社が極めて優秀だってところはもちろんあると思いますが、その業績がこの会社の優秀さだけに拠るものではないのなら近いものがあるいは匹敵上回るものが今後も出てくるでしょう。むしろこれが革命の始まりならばそれはAI insideはただの尖兵になるかもしれません。

 

IT革命のそのさきの革命のそのさきは自分にはよくわかりません。

しかしそのさきがあるかもしれないと思った以上、この感覚の正誤を確かめるべく世を投資の世界から注視し続けたいと思うところです。

あわよくば自らのその変化の恩恵を手にしながらね。

そんなことを思う次第です。

 

革命は終わりましたか?

それともこれからですか?

 

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