大河の一滴

大河の一滴

まったり一滴を注ぎ続け大河になる大河をつくることを目指す投資ブログ

MENU

(9531)東京瓦斯/東証PR/電気・ガス(分)

スポンサーリンク
f:id:kamomenotoushi:20230104215415j:plain

基本データと取り上げた理由

株価:2739円(人々は、しばらく快調だけどそれまでの殻を破るほど未来を信じられないでいる。)

基本データ
コード 企業名 市場 業種 時価総額(億)
9531 東京瓦斯 東証PR 電気・ガス 11911.2
決算期 予想売上(億) 予想営業利益(億) 予想営業利益率 予想純利益(億)
2023/03予 33770.0 3310.0 9.80% 2360.0
売上成長率(年複利/期間) EPS成長率(年複利/期間) BPS成長率(年複利/期間) 長期平均営業利益率(平均/年) 長期平均ROE(平均/年)
5.8%/16年 5.5%/16年 2.8%/15年 6.6%/16年 8.5%/16年
PER PBR 予想ROE 実績ROA 配当利回り
5.04 0.8 16.07% 2.98% 2.37%
総資産(億) 自己資本比率 長期営業CF(億) 長期投資CF(億) 長期FCF(億)
32169.42 38.1% 35216/15年 -31827.8/15年 3388/15年

 今日は分析。市場統計推移記録表で2018/2/25と2023/2/3比較で、2023年にROE伸びててかつ10%以上で、PBRは低くなっているもの該当179銘柄の中から気になったものをチョイスします。血のクリスマスより収益性をあげたのに評価を下げているものを拾う意図。東京瓦斯東京ガス様。主にKABU+,銘柄スカウター,IRBank,株探からデータ取得今回データは2023年02月03日取得。

業績財務CF推移とそれに対する分析

業績

ざっくり業績推移をみてひと言「低ROEが加速?」

説明不要で東京ガス・・だと思うけど細かいところはあまり認知されてないとも思うのでざっとみると。

まずセグメント。

(銘柄スカウターから)

国内最大手のガス事業会社で上流のガス資源開発・原料調達(海外)から生産・供給・販売、ガス機器の製作・販売、冷温水・蒸気の地域供給などエネルギー事業(都市ガス供給、電力販売)を国内外で展開。

エネルギー・ソリューション、ネットワーク、海外、都市ビジネスの4事業。

都市ガスは関東7県(東京都、神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬県)へ供給(顧客数868万件)。

業務用は工業用・発電用のガス供給、ガスコージェネレーションシステム・ビル空調・蒸気ボイラ・温水ボイラなどの機器販売。電力小売りは301万件の実績(新電力会社トップ)。

 

関東圏中心にガス中心だけど電気その他もやっててエネルギー全般に手広くガスは生産から一貫でなにげに新電力トップでかなり重要なエネルギーインフラという印象。

 

業績自体は・・・・株探貼りましょうか。

(株探から)

減収などあるも長期に増収傾向で赤字もなく。純損失もなさそうですね・・・ななかで、目先はどかんと売上利益が跳ねてもちろん過去最高っぽいものが来てる流れ。

一応、銘柄スカウターからのグラフも。

一方で、利益やEPSは後退もおおいけどBPSは地味に伸びてきてるやつ。

こういうのはざっくり停滞蓄財と見るのが妥当な気がします。

BPS成長率をみるなら2.8%/15年ってところで業績は安定してるし、ROEもそう低くないけどBPS成長率は言うほど高くなかったのは一つの留意点。


という感じのが、目先大いに業績加速してる感じですね。大幅増収に利益は倍増以上です。

2022で業績は加速感。ガスで「ガス売上高は、原料費調整による売上単価増等により、前期に比べて2,973億円増加(25.9%)〜ガス販売量の増加や原油価格が前期より上昇傾向にあったこと等により都市ガスの原材料費が増加した結果、営業費用全体では2,830億円増加(26.7%)」

気になる原料費調整。

ガス料金の原料費調整制度とは?最近の動向、上限撤廃の動きも含めて解説

肝は・・三ヶ月平均を取り基準平均原料価格との差額をだし調整する簡感じで・・・

過去3か月間の平均原料価格が基準平均原料価格よりも高い場合にはプラス調整が行われ、ガス料金は値上がりし、逆に、過去3か月間の平均原料価格が基準平均原料価格よりも安い場合には、マイナス調整が行われ、ガス料金は安くなるみたいです。

 

つまり・・原材料費値上がり局面は増益し、下がる局面は減益しそうですね。それはこの調整機能でゆるやかになってそうだけどこれでも極端な変化は抑えられてるということになりそうです。

実際に天然ガスの値下がりした年の次の年くらいは減益入ってそうですね。

・・と、極端な(ガス料金変動及び)業績変動は避けられてるのではあり、振り返れば赤字がない程度に安定してますが、原材料価格に振り回されるシクリカル面はありそうです。

目先は、派手に上方修正入ってかなり利益出てますね。「最近のエネルギー価格動向等を反映して2023年3月期通期の業績予想を修正した結果、連結業績予想および個別業績予想において売上高、営業利益、経常利益、当期純利益が前回予想から変動する見通し」で3Qで増収+63.9%の増益+341%でド派手ですね。

と、派手なんですがとなると抑えられて派手なので逆風が吹くと非常に厳しくなり赤字もでるかも?感はありますね。

原材料費の価格が不可逆なものか?が焦点になりそうな気はするところです。

 

財務

前期末総資産3.2兆。で有形固定資産1.5兆ほどで固定資産増えてる感じで、有形固定費率高い感じで、基本設備投資してサービスを提供するインフラ会社感。というかBSにも流動より先に固定資産が来ててそこらも半公的なインフラというか特殊な会社感でてますね。

流動0.9兆ほど。ずっと増えてる感じでもなかったけど前期跳ねてますね。その他とか手形とか増えてますね。

目先3Qはさらに加速してる感じで手形現金が大きく増えてます。このあたり、目先の原材料価格の動きが歴史的な異常なものと読み取れるところで、そのせいで目先東京ガスの業績もBSも今までにないくらい大きく変化してきてるはそうですね。

あとは目先自己資本比率が下がってます。有利子負債も増え、有利子負債比率もあがってますね。

雰囲気的に固定資産というよりは流動資産に化けてるというか、流動資産の伸びが加速して資金繰りが間に合ってない印象。

CF


営業CFド安定。このへんは毎日使うインフラ事業の強さ感。

それで投資は必要でずっと投資してますが、2019年以降FCFがマイナス多めになってます。財務も返す側から借りる側に転じてますね。

みると2019年以降営業CFの水準が低めで足が出てる印象。目先は流動とか大きく増えてるのでそれらが現金化されると資金繰りはラクになりそうですが、しばらくは現金以外が増える形で現金は圧迫されてる感。

目先の2Qは現金は増えてますね。ほかはもっと増えてそうですが。でもとりあえず一服か。

 

 

月足週足日足の値動き判断

月足でもみ合いのなかですかね。
週足でさげてあげ
日足でもみあいからあげ
確認。

評価・売買判断

テクニカル的には、2011年くらいから2015年に4023までの上昇があり、以後は2000-3000くらいのレンジの中でもみ合ってる感のなかで目先2021年からレンジ下から上の方に上がってきてる感じは。目先日足レベルで高値切り上げで目先は調子がいい感じでこれが3141とか超えてレンジを突き抜けさらに4023までに超えて上昇トレンドを作っていけるか否か?の視点でしょうか。

例えばかりにそうなるとこれくらいの成長でPERPBRはどの程度になるのかとかを考えて、その可能性を測る感じでしょうか。

まあ今の業績続くなら4023つけてPER7.3ってところでこれは東京ガスの過去ならよくある程度以下のPERですね。PERならね。


ファンダ的には、だいたいガスもエネルギーいろいろのエネルギーインフラ屋。

過去に赤字もなく、長期には成長傾向もあり、このあたりはさすが安定感のあるインフラという感じですが、減益とかもおおく成長というよりは蓄財とみてたほうが妥当な気はします。それで業績とかROEのわりにはBPS成長率当たり低めな印象。安定感あるけど投資の質としては若干の不安さは感じます。

・・・なところに、目先は原材料価格上昇によって大きく業績改善。原材料価格によって業績が左右されそうなところがあるなかで目先はそれの良い面が大きく出てるとはなるし、すごくそれがでるくらい現環境は過去からは異常とも取れる。目先は東京電力の各種財務数値を大きく変えてしまうほどのムーブで、端的にはこれが維持されるかどうか。目先の動きが戻るか、不可逆なものかくらいでしょうか。

逆流すると怖いところはあります。ざっくりとしたところで天然ガスの価格は高くなる傾向はあり、東京ガスの業績も伸びる感じでもあるから原材料費は高いほうがいいかもですね。

といいつつ原材料価格推移当てるのは難易度高いと言うか当てられるなら先物買えば?って話になると思うので、双方考えておくと言うか業績が進んだら?退いたら?を想定しておくというのがいいだろうとは思うところです。

評価。

PER5のPBR0.8ほど。PBRで。PBRで実はここ5年で何方かと言えば低いより。

去年1854円が歴史的低PBRで0.7となりそう。囲みても2010年以降からでも低PBRのようです。

ということで、目先の業績加速はまったく株価に反映されてないとみることも可能だったりします。この現在をどう考えるか。ミスプライスとするのもアリかも知れません。

同時に原材料費の逆流を受けるとひどい業績になるかも知れません。逆流を受けた新電力あたりが致命的ともとれる業績にもなるものもある中で、マイルドにされてるとはいえ、目先の業績向上っぷりは逆流になるとどれだけ逆流するか。・・・みたいな警戒を織り込んでるとも読み取れてまあだからどう見るかですね。

憶測ならわりと警戒がすぎる気もしますがさてはて。まあ難しいですよね。

 

リンク

KABU+:https://kabu.plus/

銘柄スカウター:https://monex.ifis.co.jp/index.php?action=tp2&sa=report_zaimu&bcode=9531

株探:http://kabutan.jp/stock/?code=9531

IRBANK:https://irbank.net/9531

その時の感情気持ち(個人的な独断で考えたことも加えてみる)

とくにへいじょうです。

 

記事を気に入ってくださった方は↓をクリックしてくれると嬉しいです。
 にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ

 

記事補足してます。

用語解説(日記:銘柄分析記事2022/12/19以後)

この記事の表とデータとグラフは以下のツールで作成しました。

銘柄スカウターで銘柄比較表