株価の考え方はいろいろありますが
代表的なものだと・・
価値×評価とか、EPS×PERに置き換えてもいいですよ。
需給派もいそうですね。
地合いとか雰囲気でもいいですよ?
いろんな考え方があっていいと思いますが今回はその中の一つを取り上げてみたいと思います。
すなわち、価値(ファンダメンタルズ)+モメンタム(勢い)
そしてその中でモメンタムが剥奪される時代についての話。
これは価値というものがあって
それにモメンタムがついたり剥げたりするみたいな発想ですね。
・・と、その前にファンダメンタルズとモメンタムとはなにか?というところで補足。
「経済の基礎的条件」と直訳されますが、まあここでは難しい話はしたくないので、それそのものの価値というか株式ならその会社そのものの価値というか。
ここではそれそのものの価値とでもしていだだきたい。
他には本質的な価値とかは便利な言い方でそのように言いたくもなるのですが、自分はこの本質的な価値って言い方自体には疑問を持ってたりするので、自分は避けたいけど別にいいたければ本質的な価値と称してもいいでしょう。
で、今回はこのモメンタムですね。
「相場の勢いを評価するテクニカル指標」と今回始めて調べてテクニカル指標だったんだ。計算式もあって数値化もされるものだとこの記事書いてて知ったわけですが。雰囲気だと思ってた
ですが実際に特に企業や決算をみるファンダ投資家が使う場合はかなり雰囲気な言葉のように思えるところで、今回は厳密なテクニカル指標としてのモメンタムというよりは、巷で言われているモメンタムみたいな雰囲気語のイメージとして捉えていただけると有り難い。
それで雰囲気としてのモメンタムなんですが、今回でいうファンダメンタルズも雰囲気なんですがともかくも雰囲気同士でもそれらを足すと株価なわけです。
株価=価値(ファンダメンタルズ)+モメンタム(勢い)
それでこのモメンタムにマイナスを認めるか否か?って視点はありますね。
マイナスを認めるなら株価はファンダメンタルズより下にもなりうるとはなりますし、認めないのならファンダメンタルズをより下に見積もらないと実際の株価に当てはめられないわけですが、マイナスもありにすると場合によっては株価がマイナスもあり得るとなってしまいそれはありえないと思うので、モメンタムのマイナスは認めないとしてみます。(モメンタムを%にして掛け算するならマイナスにはなりませんけど)
というわけであくまで今回は一つの仮説ですが以下のように考えてみましょう。
株価=価値(ファンダメンタルズ)+モメンタム(勢い)
*モメンタムにマイナスはない
この視点において日々の株価変動はだいたいモメンタムの変化です。
価値(ファンダメンタルズ)も動きますがその動くスピードは大して早くなく、それよりはモメンタムの方が早く変化します。
例えば以下はアンジェス(4563)の週足。
2020年の3月くらいから7月にかけてぐっと株高して以後ずっと株安してる感じですが、これはファンダメンタルズの変化もあるでの全部とは言い難いですが、大部分はモメンタムの変化とみなせる感じですね。
つまりモメンタムが一気に沸騰し、以後はずっと冷める形で以下のような株価推移。
で、どこをモメンタムゼロの地点とするのも難しいのですが、それ以上はモメンタムが下がらないモメンタムゼロの地点があるとみるわけです。
ただ実際問題モメンタムゼロにしろファンダメンタルズという価値だけの地点を特定するのは難しいというかしてもあまり実際に戦うのには不都合も多いでしょう。
ここでいうファンダメンタルズにしろモメンタムにしろ雰囲気で言ってます。
なのでどこまでも雰囲気な今回なんですが、ただの見方ではあるけど、モメンタムの変化で株価はこれだけ変化するわけですし、モメンタムの変化は大きいと言えます。
今回は何をいってるんだ?となりそうです。
いつにもまして雰囲気でものを言ってますからね。
しかしそれでも示唆はあると思うんです。
モメンタムが大きく変動しようとも、モメンタムゼロの地点や、モメンタムを含まないファンダメンタルズだけの地点をここだと指し示すことはできなくても・・
株価=価値(ファンダメンタルズ)+モメンタム(勢い)
*モメンタムにマイナスはない
なわけです。(あくまで一つの見方だし仮説ですが)
だからモメンタムゼロでもファンダメンタルズが残るわけです。
2022年の昨今の株式市場はいろんな銘柄・・とくにグロース銘柄からモメンタムが抜けてきているような印象を受けます。
中にはすごく株価がさがってきてるようなものがあるわけです。
カオナビ(4436)とか。
カオナビは2021年10月から7330円から2022年3月までに1511と4分の1以下になりましたが、この間この会社は成長してて2022年3月決算は赤字から黒字に転換しています。
つまりは価値(ファンダメンタルズ)は上がってると考えられて、このカオナビは・・とさせてもらいますが・・故に株価に占めるモメンタムの割合はめっぽう高いと見れるわけです。
そしてこの株価の大部分を占めるモメンタムが大きく剥奪したからこそのこの大きな株安なのです。
曖昧なファンダメンタルズだけの位置か、モメンタムゼロの位置がどこかはわからないですけど、例えばそれが700円なら・・
7330は700円のファンダメンタルズに6630円のモメンタム
1511円は700円のファンダメンタルズに811円のモメンタム
なわけでモメンタムは8分の1となり株価以上にモメンタムが落ちたとこの株安は解釈できるわけです。
で・・・※これは仮説です・・ではあるんですが、何を言いたいかというならば特に今の市場環境は多くの特にグロース銘柄においては株価の多くをモメンタムが占めてきたけど、それが大きく四散してきてそうだということです。
当然、これまでは株価の多くをモメンタムが占めてきたのだから主戦場はモメンタムになりますし、なってきました。
しかしモメンタムが抜けると残るものがあります。
ファンダメンタルズ(価値)です。
株価からモメンタムが抜けると、そのモメンタムが大きく抜けるほど(カオナビならモメンタムが5分の1にはなってると言えます。価値は伸びてるので)・・・
株価はよりファンダメンタルズ(価値)が占めることになります。
つまりはこれまでの株価の多くを占めたモメンタムの戦場から、比率としてはファンダメンタルズ(価値)を主軸とした戦場に変質してきてると思われるのです。
株価に占めるモメンタムの多くが剥奪し、株価はファンダメンタルズがより占めるようになったから。
モメンタムの剥奪による戦場の性質変化が起きているのではないか?
ようするに自分が今回言いたかったのはこのことなのです。
この低モメンタムの時代?がどれだけ続くかわかりませんが、今後はこれまでより少なくなったモメンタムを主戦場にするよりは、よりファンダメンタルズに軸足を移した戦略のほうが有利にことを運べるし結果も出やすいのではないかと思ったりするわけです。だからこれまでよりは株価に占めるファンダメンタルズ(価値)とモメンタムの割合がファンダメンタルズに寄ってるので。
以上です。
まあ以上で自分の言わんとする所は伝わるかな?とは思うのですが、これは別にEPS(価値)×PER(評価)でも説明できますね。
株価に占めるPERの割合が減ってきたのでPERの変化を主眼にするよりはよりEPSの変化に主眼を置く戦術が相対的に機能しやすくなるのではないか?でも。
そのような話の組み立ても考えたのですがPERゼロがありえないし、今回はモメンタムゼロという状況を話に持ち出したかったのでこのような話の展開に。
まあそのような感じの仮説なのでした。
結局はモメンタムゼロも価値のみの株価を測るのはおそらく不可能なんで、実際の投資としては難しさが残りますし、今後剥奪したモメンタムがそれこそ勢いを取り戻し、また株価の多くを占めるのがモメンタムであり、そのモメンタムに乗るものの時代が返ってくるかもしれませんし。
まあでもモメンタムが剥奪され続ける低モメンタムの時代が暫く続くのなら。
それはファンダメンタルズの時代となりそうです。
だって株価はファンダメンタルズ(価値)とモメンタムの合算値なのだから。
その時代が続いても生き残れるようにファンダメンタルズ(価値)を見る目は培って痛いものだと思うわけです。いやもともと自分はモメンタム測るの不得手なんですけど。
モメンタムが剥奪されると残るのはなんですか?
その残ったものを見る目は必要ないですか?