大河の一滴

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かもめ的リスクとプレミアムの解釈

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リスクプレミアムとはなんでしょう。

www.smbcnikko.co.jp

 

「リスクプレミアムとは、リスクのある資産の期待収益率から無リスク資産の収益率を引いた差のことです。
株式に投資するということはつまり、大きな値上がりを期待できる反面、値下がりする可能性も高く、そのブレの大きさを受け入れたということになります。
リスクの大きな株式と無リスク金利(リスクフリーレート)商品が同じリターン(収益)であれば、みんなリスクのない無リスク金利商品に投資するでしょう。
投資家は無リスク金利にいくらの利回りを上乗せすれば、リスクのある株式を買う気になるのかという、その上乗せ部分がリスクプレミアムになります。」

 

リスクプレミアムとは、リスクのある資産の期待収益率から無リスク資産の収益率を引いた差

定義はそうだね。

 

けど、この言葉からどんな意味を見出すか?

・・って話ではなくてそこから考えていったらリスクとプレミアムとはなんぞ?って話になりました。

ここでいうプレミアムはリスクプレミアムのプレミアムではないね。

リスクプレミアムがちょっと話題だったので考えてたら迷走したんだけど、結果として自分としてはとてもしっくり来る結論もでたのでまとめる話。

あくまでかもめ的な解釈ということで学術みたいな話でもないし自分が間違いでほかは正しいなんて主張でもないのであしからず。

 

まずリスクプレミアム

この意味だね。これは上記のように単純な話で「リスク金融商品」の「無リスク金融商品」に対する「期待リターンの差」=プレミアムですね。

 

これは例えば小売業の純利益みたいなもので、小売業をリスクをとって起業してそこで期待できるリターンと貯金したときに得られるであろう利益の差がリスクプレミアムです。

リスクを取ったときに取らない時と比べ利益がこれだけ増えると期待できるものがリスクプレミアムですね。

これが小さいと、わざわざ損する可能性を受け入れて小売業立ち上げる必要ないんじゃない?ってなるし、大きいならよっしゃ損するかもしれないけどここは冒険するべきでしょ?って判断する材料とするみたいなものです。

 

まあ確実に近く○○%くらい儲けられること。

損するかもしれない不確実なものだけど、だいたい○○%くらい儲けられること。

があったらどのくらいの差だったら、確実なものを選び不確実なものを選ぶか?の判断材料にするってことです。まあ確実なものがどれくらいか?とかリスク資産のリスク幅とかも影響しそうですけどね。

 

・・・なところですが、ひとつ自分が気になるところは、このリスクプレミアムが1%だとしても、不確実なものが増えるときは100%とかならば(だめなときは全部なくなるとか)、いい結果を出るのを狙ってあるいは努力して小さいリスクプレミアムを受け入れて行うということは全然有り得そうだってところです。

無リスク資産の期待リターンが1%でリスク資産のそれが2%でリスク資産は-98%から+102%の上下100%になるとします。このときリスクプレミアムは1%だけど、うまくやれば30%程度以上とかにできるぜって人はリスク資産選ばない?

逆にそのプレミアムが20パーで無リスク資産が2パーくらいだとしてもその投じる資金が減ることは絶対に許されないものだったらその時は無リスク資産選びません?

 

…というわけであくまでもこれはひとつの投資判断材料の域を出ないし、人によって大いに答えも違うでしょうし、言うほどリスクプレミアムって決定的な判断材料じゃない気はしてますね。

 

で、ですね。

このリスクプレミアムの話があるところで出ましてそこでの主張で…これは自分が読み取ったところで実際発言者はそういう意図で言ってないかもしれないのですが…リスクプレミアムはリスクをとることによるプレミアム(超過利益)だって主張だった(そのように自分が聞き取った)わけです。

 

それが今回この記事を書いてるきっかけだったりするんですが、自分はそれを聞いてそれは違うでしょ?って思ったわけです。

もう、本来のリスクプレミアムの意味から離れた質問ではありそうですが、さて皆様はどうでしょうか?

 

リスク(ここではボラティリティ)を取ることにプレミアム(より高い利益)がつく

これは正しいか。間違いか。

確かに株式ではよりボラティリティが高いものには気がつけばより高いリターンつまりより大きい株高という結果になることも多い印象です。

 

 

・・・・でもこれは違いますよね?違うはずなんですよ。

なぜかと言うと、リターンが低い金融商品、例えば・・・

日本国債あたりを高いボラティリティで乱高下させるとより高いリターンになる。

というなら間違いなんですよ。日本国債をいくら振ろうが出てくるのはゼロサムゲームによる敗者と勝者と低い金利なだけです。トータルしてしまえば参加者全員で得られるのは雀の涙のような金利だけです。それも税金手数料が抜かれた。

まあ波乗りが上手い人は波乗り下手な人から巻き上げられるかもしれないので波乗り上手だと自負するものは果敢に挑みかなりのリターンを得るかもしれませんけどね。

 

とはいえ実際に高リターンなものは高リスク(高ボラティリティ)であることが多い。

三菱食品より神戸物産の方がボラティリティも高く、そして長期にはより大きく株高、高いリターンをなってます。もちろん日本国債はよりボラティリティもリターンも低く10年で140円から152円ってところです。

 

・・・・これはこうじゃないでしょうか?

 

高リスクが高プレミアム(高リターン)になるわけでなく、高プレミアム(高リターン)が高リスクになる。

(だからリスクプレミアムは他の意味を指すものですが)

 

リスクが超過利益を生むわけじゃない。

そのような構造じゃなくて、プレミアムがあるもの(超過利益を生むもの)がより高いリスクになると解釈したほうが実態に近いのではないでしょうか。

 

あ・・ここでまた整理させていただくとここでのリスクはボラティリティで、プレミアムは超過利益です。非リスク資産のリターンより、あるいはあるリスク資産より大きなリターンを示すリスク資産です。

 

リスクが高い金融商品は高いリターンを示しがちです。

株式と債権なら株式の方がリスクが高くまたリターンも高いとされてます。

しかしそれは株式がリスクが高いからプレミアムが付いてるんじゃなくて、より株式がプレミアムが期待できそうな故に高いリスクが付いてるわけです。

 

…といいましたが、これらのことは実際に統計をとったわけではありません。

実は実感でものを言ってます。あるいは間違ってるかもしれない・・というか、実は高プレミアムなものは低プレミアムなものに対して短期ではそれほどボラティリティは違わないといデータは見たことがあったりします。

たぶんそうだと思います。短期だとあまりボラティリティの差は大きくない。けれど高プレミアムは要するに変化が大きいことと及び低プレミアム化した場合には非常にボラティリティが出るとは言えるので、より長期になると価値が変動する時間もできるがゆえに価値変動の分大きなボラティリティでる・・つまり高リスクになると言えそうです。

 

そしてプレミアムとはなんでしょう?

ここが大事だと思うんです。

高プレミアムだから高リスクになる。

で低プレミアムだから低リスクになる。

それはわかった。じゃあそのときプレミアムとはなんぞ?

ここでいうプレミアムは超過利益。もちろん上のリスクプレミアムでいうプレミアムではないです。

 

そしてこのプレミアムこそが大事です。

それが超過利益になる理由だからです。

 

かもめ的リスクとプレミアムの解釈

実のところこのブログではこのことはさんざんこうではないかと言っております。

長期のROEの推移あるいは、配当などの還元。つまりはプラスサム。

kamomenotoushi.hatenablog.com

企業利益。

kamomenotoushi.hatenablog.com

そしてキャッシュフロー

kamomenotoushi.hatenablog.com

そしてそれらの長期蓄積。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

つまりは、長期の企業利益であり、企業キャッシュフローさらには還元でありそしてそれらがより大きいこと、より伸びること、そしてより高ROEであり続けながら自己再生産、価値創造を続けることです。つまりはプラスサムの大きさ。

これらこそが、株式投資における超過利益つまりはプレミアムです。

 

PER、PBRが低い?それらはプレミアムではありません。

それはリスクの中で有利なことを示すものです。つまりはゼロサムゲームの中での立ち位置。それはプレミアムに属するものではなくリスクに属するものです。

 

かもめ的に言うと株式はプレミアム(超過リターン≒プラスサム≒企業利益)があるから長期に優れたリターンになる。

そしてプレミアムがあるがゆえに高いリスク(値動き)が現れることもあるのでリスクに対する用意が必要だ。くらい。

そして高いプレミアム(超過リターン)があるから、リスクを取る意味もでてくる。

 

逆に言うならばそこに高いプレミアムがないならリスクを負うことは無駄である。

そして・・

そこに高いプレミアムを見出すからこそ高いリスクも覚悟して張ることも正当化される。

 

あなたが貼るそれ。リスクに見合う高いプレミアムがあるといえるのか?

 

実のところこれは困った性質です。

大体の言説において高いリスク・・だから高いボラティリティになると多くの人は負けると言われてます。

実際そうだと思います。

これは、つまりは高いプレミアムを取るのは難しいという意味になります。

なぜなら高いプレミアムには高いリスクがつきものだから。

故に高いプレミアムを狙うものには覚悟と準備もいりましょう。

 

あるいは高いリスクをとるのは自らには難しいとして高いプレミアムを諦める必要もあるかもしれません。

要するに低プレミアム、低超過利益、低プラスサム、低ROE、低成長の方が結果が出る人は多いでしょう。だからそれはリスクが抑えられる故に乗りこなすのが簡単になるからです。
まあ高リスクを乗りこなせる人はそれは高プレミアムの方がいいだろうね。

 

あなたはどれくらいのリスクに耐えられるのだろうか?

それであなたが狙うべきプレミアムがどの程度か決まると思うんだ。

 

最初は自分の思考は迷走しましたが

リスクプレミアムのプレミアムと超過利益のプレミアムを混同してらからね。

しかし整理して、ひとつのかもめ的格言を得るに至りました。

 

プレミアム(超過利益が見込める優位性)を見定めそこにリスクを取れ

 

です。

これを胸にしまってプレミアムもないのに高いリスクをとってしまわぬよう。

そこにあるプレミアムがどれほどか?自分に背負えるリスクはどれほどか?を見定め続けようと思い直したところなのです。

 

 

プレミアム(超過利益を見込める優位性)を見定めそこにリスクをとりなさい

 

 

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