こんなTweetを見たんです
仮想通貨系の人は証拠金に対するリターンをROEと呼ぶ人がいるのを知りました。不動産はともかく、株式投資家は自分の投資リターンのことをROEとは呼ばない気がします。もちろん、呼ばないだけで年初来リターンはROEなのですが。
— ハル (@haru_investing) 2020年9月23日
そして絡んだと。
えーとか思ったけど、元本に対するリターンでいうほど無茶苦茶でもないかあとか。
— かもめ (@kamomejan) 2020年9月23日
かんがえて株式だと自らのパフォーマンスと投資対象のパフォーマンスが≠だからか。 https://t.co/Ss2h9QxBoH
仮想通貨投資家は、証拠金に対するリターンというか利益をROEと呼ぶようですというか、証券口座内でもそのように案内されることもあるようです。
そんな話から始まる、株式の特殊性と優位性の話。
ちなみに自分は仮想通貨はほぼほぼ投機だと考えてます。ここではどうでもいいですが。
えーって思ったんです
それってROEじゃなくて投資パフォーマンスだよね?って。
それって無茶苦茶じゃねえか。
しかしちょっと立ち止まって考えるとそれは無茶苦茶でもなく、どちらかといえば妥当でむしろ無茶苦茶なのは自分だったのかもしれないと思えてきました。
ちゃんと考えると仮想通貨投資家が証拠金に対する利益をROEと呼ぶのは普通に妥当と言えそうです。
仮想通貨で自己資本って言ったら自分の資金でしょう。そして当期純利益言ったら今年(度)のリターンしかないよね?
で、仮想通貨の資金は買ってる通貨の額いうよりは証拠金として入れてるお金でしょう。
と、なるのは普通に思えるわけで。
故に仮想通貨投資家が、証拠金(自己資本)に対するリターン(利益)・・・つまり株式投資家にとっての投資パフォーマンスをROEと称するのはわりと普通かなって思います。
じゃあ不動産投資家はどうだい?
不動産投資家、大家が例えば利益を考えるときは・・・
あまりROEと言わないようですね。ROIという指標はよく使うようです。
その違いはここがいいかなあ。
「ROE(株主資本当期純利益率)、ROA(総資産利益率)、ROI(投下資本利益率)は、企業の投資収益性を評価する指標です。」だそうです。株式寄りの野村が言うことですけど。
ROAとROIの違いが特に分かりにくいですが、となるとあまり不動産投資ではROEは使わないとなるのかな?と調べてみましたが、不動産投資ではあまり ROEという言葉は使わないようですね。
この辺は何か文化とか歴史の違いもありそうですね。
とまあ余談にずれましたが、仮想通貨でいうROE・・自己資本利益率は株式投資におけるROEとは違う意味を指してます。
なぜか?
それは考えるに、株式の世界には自己資本利益率と言えるものが他にもあり、それがROEという言葉を奪っているからと言えそうです。
投資される対象の自己資本利益率が言葉を奪ってる。
株式の世界にはROEと呼ぶべきものが二つあるんです。
即ち・・
本来は(不動産はちょっと違うっぽいけど)自分の資産とリターンを指してROEは使うものなのでしょう。
けれど株式には投資される対象・・すなわち企業にも企業が持つ資産と企業が出すリターンつまり純利益があります。
そして企業が資産に対して得る利益という意味がROEという言葉を奪ってしまったのでしょう。
そしてそれでできた穴は投資リターンとかパフォーマンスと呼ばれるようになった。
そういうことなんじゃないかと思うところです。
まあ間違いかもしれないですが。
まあでも株式の世界でROEは投資される企業のことを指していう言葉なのはそうであり、その世界に慣れた自分はROE本来の使われ方を知らず、仮想通貨でのROEの使われ方に違和感を抱いた訳です。
きっと株式は特殊なのでしょう。
ほんとにROEという言葉が何を指すのかってところに違いがでた理由は経緯はほんとのところはわかりませんよ?
上のように考えてみたことはまるで間違ってるかもしれない。
しかしそれはこれから述べる一つの正しいことに比べれば些細なことです。
ROEがどのようにして今日のように使われるようになったことなど、認識を間違ってもいい些細な事だ。
株式には投資される対象にもROEがあるって事に比べれば。
株式投資には二つのROEがあるのです
すなわちだから投資者の自己資本利益率。
そして投資対象の自己資本利益率。
そして投資対象がおそらくROEという言葉を奪った訳です。・・かどうかはわからないけど、ともかく投資対象にもROEと呼ぶべきものがある。
仮想通貨ならそう呼ぶべきものは一つしかないんです。
投資者の自己資本利益率だけ。
投資対象には自己資本利益率はない。
仮想通貨はROEを奪えなかった。
なぜか。
仮想通貨には資産もなく利益も出さないからですよ。
株式・・・企業にはあるそれが仮想通貨にはない。まあ利子くらいはあるものはあるかもしれないけどね。
それはFXも債権も金の先物も一緒です。不動産とかREITあたりはちょっとわかんないですけど。
株式だけはROEと呼ぶべきものが二つありそれは投資対象も利益を出すっていう特殊性があることを示している訳です。
まあだから不動産はらしいものもありますね。憶測だけどたぶん不動産投資は不動産の利益=投資者の利益みたいなところがあるからあまり区別する必要がなかったとかじゃないですかね。知らんけど。
株式は特殊で特異なんです
投資される対象がその対象の方でも利益を出す。
そしてその利益の出し具合が・・
その投資対象が持ってる純資産の割にどれだけ利益がでたか?ってのが重要指標としてみなされる程なんです。
これはかなりとんでもない特異性と言えます。
なぜって、それは投資者が持ってる資産の割にどれだけ利益だしたか?っていう指標・・
いわば投資パフォーマンスに充てられていたROEという言葉を奪うほどの特異性だったからです。それが重要じゃなきゃそんなこと起こらないって。
言うなればそれはある意味投資パフォーマンスより大事・・かどうかはわかりませんが、それに近い重要なことだから言葉を奪っちゃったと思うんですよね。
もちろんそれはいい特異性だ。
だって利益が生まれてるんだよ?
悪いことなわけないじゃん。
あのTweet・・というか仮想通貨の投資家が投資パフォーマンスのことをROEと呼ぶって事象はこのように読み解けると思うんだ。
ならばその特異性大事にしたいよね
大事の事象なはずの投資パフォーマンスからROE・・自己資本利益率って言葉を奪ってしまうほどの株式投資のROE・・投資される対象の保有資産に対する利益の比率。つまり自己資本利益率。
それが大事じゃないわけがないじゃないですか。
株式投資では投資される対象も資産を持ちそれを用いて利益を出す。
もっと端的にいうとそれがプラスサムです。
そのことを株式投資家はもっと深く理解すべきだし、そして投資するなら持ってる企業のそれがどうなのか?もっと注意すべきだと思うんです。
それは株式投資家に与えられた特異性でありそして優位性なのだから。
投資者の自己資本利益率
投資対象の自己資本利益率
そのことをどう理解し、どう活用しますか?