注意。
ここの結論は極めて危うい結論です。
オススメはしませんできません。いざとなれば傷を恐れず飛び込む覚悟も厭わないで大きなパフォーマンスを狙うというのならこういう道もあるだろうってお話になりそうです。
傷を恐れずってことは傷つく可能性があるってことです。
下ではああもいってますが、リスクを極力避け続けても年1割くらいは極めて困難というわけではないと思います。資金の一部リスクを限定してやってみることもできそうではありますけど。
それも踏まえて以下どうぞ。
自分はテクニカルトレーダーではないですが
そのような人の発言などを聞く限り、だいたいそのような人は過去からの統計を集めて再現性のある優位性のある条件探しをしているんだと捉えています。
過去検証をし、いろんな条件を試し今までの統計で何回も起きたプラスになる条件を探すわけです。そしてそれを見つけるならガチガチにルールで縛ってその通りにやるわけです。その再現性と優位性が存続する限り回数を重ねていくほど資産は増えていくんじゃないかなあと思ってます。
それがすべてかはしらないけどそれがトレーダーという人たちのやり方だと思っています。
いうならば統計アプローチによる正常時の再現性のある優位性探しと言えそうです。
それに対して自分を含む投資家はどうでしょう?
自分の知る限り統計的なアプローチで大成功を収めた投資家を知りません。
実際にファンダメンタルズを用いたシステムトレードはほとんど聞かないし、今後も状況は変わらないと見ています。
PERがPBRがROEがと条件をつけてみてそれを数こなしてもおそらくはプラスにならない。
配当利回りとPBRはあるいはできそうな気もしてますけど。おそらく大半の時期で買うものがないとかなりそうです。
自分が知るファンダメンタルズを用いて投資する方法で継続してそれなり以上に儲ける人は、統計的アプローチではなく個別を精査してそれをクリアしてくるものを買う形でそれをなしている様に見えます。会社を細かく調べるということを軽視するようなタイプで成功した投資家を自分は知りません。
会社を個別に精査すること以外の方法で継続し成功した投資家を自分は知らないのです。(無知なのかもしれませんけど)
補足ですが市場全体の統計からも迫るは考えられなくもないかもしれません。それにしたってなんでも買いだとはならないと思います。
なぜそういう形になるのか
精査しないと違いがわからないからが答えになると考えています。
PERやPBR並べると違いなどわかりませんが、数字を離れればもちろんのこと、数字に限定したって個別を見ていくなら同じ数字を持つ会社は一つとしてありません。
すべての会社は違う存在なのです。
しかしその違いを見るためには結局は細かく見ていくことは避けられなさそうです。
おそらくは、精査することで優位性(有利な取引)を探しているのでしょう。
有利な取引だからそれは儲かるということなんだと思います。
逆に有利でもないのに儲かるとするならそれで成功するというのは、”運”という事になります。
自分はいまのところ傑出した継続した実績を上げる投資家の源泉が運だとは到底みなすことはできないという立場にいます。
実際にそこには紛うことなき実力なり、考え方なり洞察力があるように見えます。
精査しないと違いのわからない優位性ってなんでしょうか?
おそらくは、”条件を設定しての優位性の抽出が出来ないもの”だと考えています。
もしできるのならそれは統計から再現性のある優位性として抽出が可能なはずだからです。これは上記で言ったとおりどうやら無さそうなんです。(最近は出来るかもしれないと思わなくもなってきてますけど)
あるならファンダメンタルズを用いたシステムトレードが隆盛となるはずです。
そして今まで多くの人がいてそれも賢い人も多く含むだろうに統計的アプローチで成功した投資家はあまりに少ないように思えます。
もっと考えてみましょう。
”条件を設定しての抽出が出来ないもの ”とはなんででしょう?
それは”例外”ではないでしょうか?
異常な市場環境
例外的事例で、評価が大きく落ちた企業
などです。
”異常””例外”とはなんでしょう?
自分は以下のように定義していいのではないかと考えています。
正常でない状態
再現性のないこと
正常でなく、再現性がないから統計では拾えないわけです。
市場環境にしたって統計的に買えばプラスではないと判断されるから株価は叩き落とされるわけです。
また拾えたとしてもそれをする意味もありません。
なぜなら再現しないから。二度とその状況の再現に出くわすか定かでないことを苦労して調べ検証する意味などありましょうか?
東電は災害で大いに株価を落としたあと大いに株価が上がっています。そこには極めて高い優位性があったと見なさざるを得ません。
もし統計として形をなす程度のサンプルが用意できるなら、倒産してゼロになるリスクとそうはならなく評価の見直しが入るリターンを天秤にかけることができるなら。
おそらくは大いにプラスになる、すなわち高い優位性を持つ条件となったはずです。
しかし災害で大ダメージを受け大きく株価を落とした電力会社は買いだなんて統計データを用意することは不可能です。
天秤にかけるほどのサンプルはないのです。
サンプルが少なすぎて統計としての形を作るのが不可能なんです。
というより災害によるダメージは常に個々の事例で違うはずであまりに例外的です。
その類例すら再現するかも定かでなく現れたとしてもそれは別の個別例として再現することになるでしょう。すなわち同じものさしで測れない事例として再現する。
逆を言えば、統計的なアプローチ(数を重ねればプラスだ)なんて言えない例外であったからこそ高い優位性(法外に安くなる)を持ち得たと言えそうです。
自分はファンダメンタルズを見る投資で一番利益がでうるであろうケースはこれだろうと思ってます。
法外な優位性を持ちうるからです。
法外に有利な取引ができる可能性があるからです。
統計的には決して拾えない再現性など期待できない
異常時あるいは例外に潜む高い優位性を狙うこと
もし見つけられるならそれこそ法外に有利な取引ができるかもしれないと考えています。
しかし例外は、まずは傷を負った形で現れることになるでしょう。
傷があるから例外足りえるとも言えそうです。
市場全体が異常時ならば周りが悲観的弱気な中さらに株価が下がるかも知れないそれも中期から長期に及ぶかもしれない、その間に会社の価値は大いに下がるかもしれないという傷に怯えながら買い進むことをしなければならなさそうです。そして市場が異常時だとは書かれません。自分で書く必要があります。
異常時はまだましかもしれません。例外を狙うのであるなら例外だと思ったものが例外にならなければ、例外でなかった場合は大いに沈むことになりそうです。
震災時に法外な安さに高い優位性を見て東電を買った人はいるでしょう。しかしそれは結果はよかったものの、事故のコストを賄いきれなくて衰退あるいは破綻する、あるいは政治的に潰される可能性という大きな傷に目をつむり買ったということです。その可能性は決して顕在化することはないとは言い切れなかったはずです。それを狙った人は賭けに出て勝ったといえるかもしれません。
例外で勝利するためにはかけをしなければなりません。数をこなせばプラスだなんて材料は揃いません。だいたい数もこなせません。そのかけにはどれだけ有利かも書かれてもいません。そもそもそれらが統計から書けるのであるならそこまで安くなりません。
でもそれらの傷があるからその価値のものがその価格で買えるという高い優位性を持ちうると言えそうです。
再現性のない例外の中の優位性とはそういうものとなりそうです。
再現性が期待できない。
そういう意味では、この種の投資を狙って高パフォーマンスをあげたとしてもそれはまぐれと言えるでしょう。
確信的に集中してくる投資家が大いに結果をだしてもそれはすべてまぐれです。
だってまぐれですもの。それらには再現性がないのだから。
偉大な投資家は様々なまぐれを見つけ出しそれを確信的にまぐれ当たりさせてくる。
そうなんじゃないかと思ってます。
あなたの目の前にある弱りきった市場環境
あなたの目の前にある傷ついた企業
そこにはもしかしたら法外な優位性が眠るのかもしれません。
それを見抜けるのなら。傷を恐れず飛び込めるなら。
そこには再現性のない例外の中の優位性があって
それは最高の投資になるかもしれませんよね?
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余談。
実は自分このまぐれあたりをひとつ手にしてます。
再現性などないから明言もできます。ITX買収発表時のノジマです。
自分は、これに例外的優位性を見て(自分には本当にお金が落ちているように見えました。初めての経験でした。)そのときに出来る限りの集中をしました。残念ながら予定してた資金が投入できる前のことだったので今のPFに対する影響はというと資産を倍にとかしたわけじゃないですが、資金が事前に用意出来てれば2015年のパフォーマンスは跳ね上がる事になったでしょう。
これはまぐれです。自分は二度と同じことを再現できる自信ありません。だって同じ事例がきっと目の前に現れないですもの。
だからそれを確信的に集中投資していたとしてもまぐれです。そういうわけで自分はただのラッキーボーイだと自戒しています。結果は出たけど実際には大外ししていた可能性はありました。再現しないのでどれだけの可能性かはわかりません。自分はラッキーだった。
しかし自分はこのまぐれを当てたときにどれだけ破壊的なパフォーマンスがでるのかを知っているんです。
自分は再現性のないことの再現を目指して、再現性のない例外の中の優位性探しを繰り返しそれを狙い続ける事になりそうです。
もし例外を大いに見誤った場合は傷つき果てるかもしれません。投資家が負うかもしれない大きな傷ですね。もしそうなるなら、投資家の宿命と思って受け入れるつもりです。人が病気や事故になって死ぬようなもんです。嫌だけど宿命だと思ってます。