大河の一滴

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会社が語る数字に潜む会社の意志

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会社が語る数字というものがあると思ってます。

と、言うと意味がわからないでしょう。

 

株式投資にまつわる数字の多くは会社は直接コントロールできません。

極論すれば間接的にはすべてコントロールされるって言えなくもないんでしょうけど

人事を尽くして天命を待つみたいなものが多いです。

例えば株価。これは会社がそれを望んでもいきなり倍になったりしません。トヨタが今年度中に株価を倍にすると決心して全身全霊努力してもまず無理でしょう。

 

しかしながら、一部の数字には会社が完全に近くあるいは完全にコントロールできる数字もあります。もちろん限界ってものはあるんでしょうが、それができる項目があります。

例えば配当性向。会社が決心すればそれを数倍くらいにするならそれはできます。例えば大塚家具・BPカストロールなどはそれをやったといえそうです。

会社が語れる数字はどんなものがありそうかなと列挙してみましょう。

それを見ることによって会社の意思確認をしようじゃないか?っちゅうことですね。

配当性向をテーマに以前にも扱ってますがもうちょっと大枠で考えてみます。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

 それは以下なんてものがあろうと思います。

・配当性向

 詳しくは上記のリンクで。

・純利益EPS

営業利益などに比べればある程度は操作可能そうです。経費の落とし方をコントロールしたり税務処理をコントロールしたり自社株買い等

・設備投資投資CF

投資は会社の意志で行うものです。事業を継続する上での投資もありますが、これをいきなり増やしてくるのならその会社は未来に希望を持っているとはみなせそうです。

未来に希望を持たないものは投資などしないと思います。

・財務CF

財産の取得、売却及び借金をする、返済するは会社の意志で行います。財産を売るとするならその会社はその財産を必要ないとみなしたかあるいは追いつめられて手放さざるをえない状況になったとか考えられそうです。また借金もする時期返す時期を選べます。未来を恐れれば急いで返そうとするかもしれません。あるいは備えて借りておく等々。

・平均年収

社員の給与は会社はそれなりにコントロールできそうです。それを下げるのはコストダウンに強烈な意思をもっていそうですし、増やすならば相応の覚悟が必要そうにも思えます。一度増やすと削るのは、社内で喧嘩してようやくとかかなり難しいからです。

・発行株式数(分割併合自社株買い等)

株価はコントロールできませんが(それは投資家が決めるものだから)、発行株式数からは会社が株価を高いか安いかをどう考えているかは類推できそうです。分割するのなら今の株価高くて買えない人いるよね?それを買えるようにしたらもっと買いたい人が買うはずなんて事は思っているかもしれません。併合なら株主多すぎでしょ?とか思っているのかもしれません。自社株買いするなら安いと考えているというメッセージを発しているとも受け取れます。

・業績予想

 予想はその会社が未来をどう見ているかが端的に現れます。強気なのか弱気なのか。場合によっては株主を騙しごまかそうとしているのかもしれません。

・有利子負債

お金を借りるかどうかいつ返すかは会社の意志によって行われます。

・在庫

売れる!と思えば会社は在庫を増やします。売れなくて増えたのかもしれないけど。

・現金預金

会社が将来に不安を覚えるなら手元のお金を増やそうとするはずです。事業からの収入に強気なら減るのもよしとするかも。

・各種資産

もちろん会社は何を資産として買うか選べます。 

・その他諸々

BSの多くの項目はかなりの会社の意志でコントロールできそうです。

 

などなどありそうです。

 

この語られる数字から読み取れるかもしれません。

 

会社の意志が。 

 

大雑把に言えばそこには、会社の希望と絶望が潜みメッセージを発しているように思えます。

業績がいいぞ。これからもっと前に出て成長を目指すぞ!

将来が心配だな。今からコストを絞り借金は返し来るかもしれない危機に備えよう。

お金が溜まってきたな。将来の見通しも悪く無い。じゃあ株主に配る配当も増やしても大丈夫だろう。

将来事業を育てたい。そのためにノウハウを持った優秀な人材を高給で雇い入れよう。

業績は順調。このままうまくいくに決まってる。来期もこれくらいいくっしょ?

今は事業は順調。でもいつわるくなるかわからない。予想は控えめに出しておこう。

 

そこには、希望と絶望が潜むように思えます。

 

 もちろん会社の希望ががいつも報われるとは限らないでしょう。希望を持てば会社はよくなる、株価は上がる?ならノーだと思います。

かつてコンパイルという会社があってヒットを出して強気になり人を雇いすぎて自滅したなんて例もあったりします。投資というものが希望を持って行わればいい結果がでるとは限らないとは投資をする皆様は痛いほどわかりますよね?

 

しかしです。

会社が変化する過程を想像しましょう。

そこにいる人が未来に悲観的なばっかりで未来を希望してない人ばっかりで事業が良くなることが多そうですか?

夢破れることもあるでしょう。でも夢を掴むものは夢見た者の中から出てくる様に思えませんか?

配当を配るにしろ、いきなり後先考えずどかんとする決断をする者は少ないでしょう。

会社が守りに入る意志が見えるなら投資家も事前に身構えできないですかね?

 

そのような事を踏まえて

会社の意志を探ろうとする事は無意味ですか?

そして、その意志は会社の語る数字に潜むことは無いと言えますか?

 

会社は法人ともいいます。

言い換えれば人です。

そして会社は人が動かします。

そこにある数字は人の意志が潜んでいるのではないでしょうか?

それを測る行為は無意味といえますか?

 

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