大河の一滴

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「資金が流入し日経平均は300円値上がりしました」

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金持ち父さん貧乏父さんという本がありまして

その中で意見ではなく事実を見て投資しろという言葉があって、自分は特に有益な考え方だよなって思ってたりします。

そんなふうに思ってるFPかもめが聞くとなんかもやもやするある言葉の話。

そしてそれは事実なのか?とときには疑いの視線で考えることが投資では大切だよねって話。

 

「資金が流入日経平均は300円値上がりしました」

この言葉です。

後半は問題ない。問題は前半。”資金が流入しました”。

投資に関心がある人なら、毎日にのように聞く言葉なんじゃないですかね?

 

でも、これ事実じゃないからね?

あえて言うなら普通に嘘です。

でも、あまりに当たり前のように聞くからか、みんなホントだと思ってそうなようには見えるけど。

なので中にはホントに資金が流れ込んでいるとか思っている人がいるかも知れないね。

そうだとするなら実際には流入なんかしてないから嘘を本当だと思っているということになりそうだけど。

 

資金なんて流入しないんものなんですよ。

してるのかもしんないけど、流入すると同時に流れ出てる。

市場というものは構造的にそういうものなんです。

これは考えればわかるはずだと思います。

 

だって市場とやらはお金をためておくようなプールではないもの。

いいよ?例えば自分がよーしこの株買っちゃうぞ!と、銀行から証券口座にお金を移しある株式をストップ高にしてまで買ったとしましょう。

自分としては確かにお金をプールしたとは言えるかもね。

それはまさに世間一般でいうところの資金流入かもしれないね。

 

 でも事実としては、自分がその株式を買った瞬間に自分が投じたそのお金は市場かプールかしらないけどそこに一瞬たりともとどまりも浸かりもしないで、自分にその株式を売った誰かのもとにいっている。証券口座にはあるかもしれないけどね。でもすでに株式じゃないというか市場から流出している。

つまりは自分がお金を投入すると同時にそれを売った誰かからは流出してる。

 

だれがどんだけたくさんの資金を投入し買おうがそれと同時に売られることになり同額流出しているわけです。(もっといえば手数料や税金とかを踏まえると常に流出してると言ってもいいかもしれない)

これらは取引というものがどういうものかを考えるならわかるはずです。

お金が流れ込んだり出ていったりする市場なんてものは存在しないということがわかるはずなんです。

考えれば資金が流入なんて言葉は嘘だってわかるはずなんです。 

 

ちなみ株価上がるのに資金なんてたいして要らないからね?

例えばこれを書いている今ならトヨタの株価は7000円で時価総額なら23兆円ほど。

このときトヨタの株価と時価総額を倍、株価140000円の時価総額46兆円にするのに必要なお金はどれだけ?

 

46兆円?違う。

23兆円?違う。

それとも7000億円あたり?それも違う。

 

答えは140万円。

トヨタの株が今の倍、14000円で100株取引された瞬間にトヨタの株価も時価総額も倍になるから。

 

トヨタの株価や時価総額を上げ下げしているのは資金が入ったとか出ていったという話じゃなくて、買う人と売る人のその株価で取引していいという意思の変化なんです。

そこには新たな参加者が参加することも大口が大きく買い上げることも必要ない。

ただ単に買い手と売り手が取引していいとする価格を変えただけ。もちろん中にはいやいや取引する(つまり損切とか)ことになるひともいるかもね。

 

経済や市場環境やトヨタという会社などが変わりとかして(もしくは取引する人が変わったとか気分が変わったなどもあるかもしれない)、株式を売買する人の意思というか気持ちが変わるなら、たった140万円、一取引で株価なんてそれがトヨタであっても瞬時に倍にも変わっちゃうもんなんです。

 

ある意味買い注文が増えると株価が上がるも正しくはないんです。

買い注文が増えれば買う人売る人の意思が変わりこの株価で取引しようって株価は高くなるかもしれないし、資金が入ったと嘘を言われたらそれでより高い株価で取引しようと意思を変える人もいるだろうね。日銀あたりが買ったとか売ったとか聞いたら気分を変える人もいるだろうね。

でも注文が増えた減ったとか資金が入った出ていったなんてものがその理由じゃなくて取引する人の意思が変わったことが株価変動の原因。

実際には注文数が増減すればその意思が変わる人は多いからまあそう思っててもだいたい合ってるということにはなりそうだしそれでもいいかもしれないけど。 

 でもこれも自分はムズムズしたりします。わりとめんどくさい思考なのかもしれません。

 

というわけで自分に言わせれば、資金流入って言葉は、実際にお金が入ったり出たりするなんてことを言ってるんじゃなくて、みんながもうちょっと高い株価というか価格で取引していい気分になりましたくらいの事象を”流入”という部分にはなんの意味もないけどなんとなくつけている枕詞か慣用句くらいなものだよねって感じです。

まあ株価は大切だけどそれに右往左往するってことはある意味人の気分、言い換えれば人の意見あたりに右往左往してるという見方はできるかもね。

 

「資金が流入日経平均は300円値上がりしました」

ここあたりからようやく本題。

この言葉は当たり前のように言われてる。

その意味です。

当たり前のように言われ、たぶん疑問すら持たれてないことの意味。

それは自分が考えるにこうなんだと思います。

 

”みんな考えていない”

 

自分が当たり前のようによく聞き、よく使う言葉をあまり考えていないし、その事象がどういうことなのかあまり深く理解もしてない。

中には考えればそれは事実と違う意見であることを・・ときにはまったく実体となる部分のない意見であるかもしれないものを・・・真実だ。正しいんだ。としているのかもしれないね。

 

自分は「資金が流入し」とか聞くともやもやするのです。

だって自らが使う言葉をあまり良く考えないで使っている事が感じられるからです。

そして自分はそうはなりたくないと思うのです。

 

だって僕は意見じゃなくて事実を基に投資をしたいから。

 

まあ難しいよね。 

自分が当たり前のようによく聞く言葉、よく使う言葉。それが間違いかもしれないと疑いの視点を向けること。とても面倒で不便な行為だと思います。

そんなことは面倒だし難しいことなので、多くの人は多くのことを深く考えたりなんかしないしだから世の中には誤ったことがたくさんまかり通ってるのだと思います。

投資の世界なら特に多いかもね?

 

自分だってこうは言うけど全てに対してこんな事やってらんないし、きっと疑いの視点を向けてないところに関しては誤りのオンパレードをしているんだろうなと思うところ。

世界は広く人は全てに関心など持ってられないものだしある意味致し方なしなのかもしれない。

その中で今回は自分がこの”資金が流入”って言葉に対してそれを向けただけの話です。

この疑いの視点を実演したみたってことだね。

 

ちなみに資金が流入って言葉は枕詞としては使いやすいと思うので別に使うなとか言ったりはしないし、この言葉を使う人が投資で負けるか?も、これもNO寄りになりそう。なので使いたければ使うといいと思う。 

 でも自分は自分が当たり前のように聞き使う言葉であっても、時には立ち止まり疑いの視線を向けていきたいと思うのです。

だって僕は意見じゃなくて事実を基に投資したいのだから。

 

 

それは事実ですか?意見ですか?

それを疑いの視線で見て事実を探しあてる姿勢が投資を良くすると思いませんか?

 

 

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