基本データと取り上げた理由
株価:1356円(人々は、長き後退衰退の果てに決死の反撃を始めようとしている。)
基本データ
コード | 企業名 | 市場/業種 | 時価総額(億) | 決算期 |
9509 | 北海道電力 | 東証PR/電気・ガス | 2919.36 | 2025/03予 |
予想売上(億) | 予想営業利益(億)/利益率 | 長期平均営業利益率/年 | PER | PBR |
8760 | 500/5.71% | 2.7%/18年 | 6.47 | 1.02 |
売上成長率(年複利/期間) | EPS成長率(年複利/期間) | BPS成長率(年複利/期間) | 予想ROE | 平均ROE/年 |
2.52%/18年 | 1.23%/18年 | -2.22%/17年 | 13.46% | 1.1%/18年 |
長期営業CF(億)/年 | 長期投資CF(億)/年 | 長期FCF(億)/年 | 長期平均FCF(億/年)/年 | 実績ROA |
15569/18年 | -20477/18年 | -4908/18年 | -272.64/18年 | 3.13% |
総資産(億) | 自己資本(億) | 自己資本比率(%) | 配当利回り(%) | 配当性向 |
21416.91 | 3193.83 | 14.9% | 1.47% | 9.55% |
今日は分析。某所で参加したイベントで聞いた銘柄から気になったものをチョイスして分析。だいたいかもめは苦手系が多くてよくわからないものが多め。北海道電力。北海道の電力会社。主にKABU+,銘柄スカウター,IRBank,株探からデータ取得今回データは2024年05月17日取得。
業績財務CF推移とそれに対する分析
業績
ざっくり業績推移をみてひと言「いちおあげ」
北海道電力。北海道の電力会社で苦手その1。
苦手な理由は電力は周辺環境(例えば政治や経済)からの受ける影響が大きそうで業績が測り難いのもあるし、もっとここは直近思惑からかバリュエーションが跳ねて、企業状態とバリエーションからの投資判断する難易度が高いというか企業状態と評価を比較して投資判断するのが有効そうでないから。
とりあえず業績は以下。
長期に売上はじわじわのびてますね。一方で2009、2013、2014、2023は営業でも純でも赤字。2013年などはかなり大きめ。
電力というインフラで堅そうにみえてわりと大きな赤字もぶっこんでくる不安定さはありそうです。
BPSなど。成長率-2.22%/17年。まずは実績として長期に資産を増やせてないとなります。インフラで堅く稼いでというよりは赤字が突っ込まれた結果長期に企業価値を積み重ねられずむしろ後退しているというのは一つの事実。
まあでも2015年以降はBPSくらいは増ですね。ここでBPS成長率を測ると8.99%/10年となり実はなかなか以上のペースがでていてROEなどはなにげに20%とかにも届き高水準だったりします。ただこれは自己資本比率などが低くかなり財務レバレッジに頼る形となりそうなのは留意。
と、電力の堅そうなイメージとは実態は相反し、赤字も結構でるしなんなら長期に企業価値も増やせてないものの、近年は財務レバレッジに頼る形ながらBPSなどもも結構なスピードで好調で、そして売上なども伸びててそして目先は加速感もあり、成長といえば成長みたいな感じには。
それで資料。
そんな感じですが前期通期がでて大幅増益。
電気料金の見直しと燃料費の減少で叩いた感じですね。
一方で調整額の減少でかなりマイナス。
前期もみると、前期は赤字でここは燃料費の増加で一発アウトみたいな構造。
そもそもというこのように原材料費に振り回される構造があります。
あとはかなり政治も絡み好き勝手にできないというか、あまり電力会社自体に電気代などの価格決定権がないようには思えるところでこれも苦手要因。
結局は荒波に揉まれるままの小舟ではないかと感じてしまうのですよね。
それで目先の計画。減収減益。電力需要の後退とか燃料費調整の期ズレやらで後退だって。
それで、こんな感じで目先後退ですが、株価は目先急騰の形になってるますね。
このへんがかもめはあまり理解してないのですがどうやらAI絡みのようで。
例えばこれ。
さくらインターネット、生成AI向けクラウドサービス「高火力」を拡張整備 | さくらインターネット
北海道石狩市にあるデータセンターで生成AI向けのサーバーを大幅増強みたいな流れがありまして。
この生成AIがくそ電力を食うものということで。
「AIの学習には、原発1基以上の電力が必要!?」とかのインパクトのある話も。
AIが奪うのは仕事ではなく電力?生成AIのエネルギー事情 | BizDrive(ビズドライブ)−あなたのビジネスを加速する|法人のお客さま|NTT東日本
北海道以外から調達みたいな話もありますが、生成AIの大規模なデータセンターは膨大な電力需要になるということで、その文脈で北海道電力に注目されてきてるとなってるみたいな話がそのイベントで。
北海道のデータセンターで「超電導送電」 ロスゼロ挑む Redesign 次世代再エネTech㊤ - 日本経済新聞
そういう意味でさくらインターネット関連でもっと大枠でAI関連のテーマ性を帯びてきて目先の急騰があるとなりそうです。
いちおう、2031年以降とかでかなり先ですが100万キロワットレベルの火力発電所を作る計画も進んでるようで。
電力詳しくないのでまちがってるかもだけど、以下見ると北海道電力の発電最大出力は836万KWほどとなりそうで、それに100万加える計画とはなりそう。
https://pps-net.org/ppscompany?ppskey=pps202
・・・という話になりますが、需要は増えるのでしょうというのもあるし、供給も増えますねってのもありますがまだ先の話となりそうですし、発電量が倍とかにもならないように見える中で、目先2ヶ月くらいで株価倍以上はどうでしょううかね。
思惑先行にみえて、何が苦手かというなら思惑先行で株高するものに対しての投資判断ということになりそう。
財務
財務はわるめ。投資必要な設備産業ですし。
(IRBankから)
目先通期総資産2.1兆。固定資産が1.7兆ほどでガチガチの設備産業。2020年くらい以降は後退ですがほぼよこばいか。核燃料とか物騒なものもあります。1632億。
流動3930億結構増えてますね。その他が増えててよくわかりません。
負債大きめ1.8兆。有利子負債1.2兆でおおよそ負債≒固定資産でめっぽう負債大きいし質も悪いですね。
それで気に入らないのは総資産は微妙に伸びつつ、自己資本比率もあまり改善・・まあ少し改善してますかね・・・有利子負債も減ってもなく、良化があまりなく良化しても牛歩なところで・・ひとまず状態はいいともしがたいとはなります。
まあ設備産業で悪いのがデフォみたいなところはありますが。
CF
営業CFマイナスがある。インフラ気味で顧客が電気使うのやーめたとかならないもので営業CFがマイナスもある。そういうものにはなるけど、CFの視点でもやっぱりいうほど堅い事業ではないな感はあります。
というか 長期平均FCFで-272.64/18年です。マイナス272億。毎年272億お金減ってる事業です。と、そもそもの事業としての質どうなんですか??みたいなところがありこのへんも電力苦手となる要因の一つ。
そして還元頑張ってるね。お金はいるというより出ていくのに自社株買いとか配当出すとか結構頑張ってると思います。
月足週足日足の値動き判断
月足でさげてあげ
週足でよこよこから噴火
日足でよこよっからあげ
確認。
評価・売買判断
テクニカル的には、年足。
バブルあたりに吹いて以降はずっと下落していた系でおおよそ30年で値安値で4323.5から359まで。コロナの359以降は500円前後でもみあってたのが2023年後半に600円台。そして2024年3月くらいから一気に1364円まで駆け上がった感じで、特に目先日足でで急騰感ありで、これをどうみるか。30年の調整を終えて上昇転換と見れなくもなくそうなると、まだ先も見れるみたいな見方も可能で、その場合ならひとまず日足の直近安値1055とか、2023年後半の安値591あたりをみながら長期の大転換を期待する・・というのもできるやもだけど、さすがに591とかは遠いので実際は1055に基準をおくしかないかなとは。ここをみながら上昇継続を期待みたいな。
ファンダ的には、北海道の電力会社。
端的にはかもめはよくわかりません。
外部環境・・原材料費とか、経済とか、政治とかに業績が左右されるところが大きそうで、自らの経営努力以外が及ぶ部分も大きそうで成長するとかいうよりは環境によって業績がでてくるみたいな類に見えるとか。それもあり意外に堅くなく長期にBPSも増やせないとかで実績としては結構渋いというのはあります。
とはいえ、2014年以降はわりと堅調でBPSくらいはのばしてて結構そのペースもよかったりします。ただかなり財務レバレッジによるもの。
財務は悪いです。基本大きな投資がいる設備産業で重厚な設備と思い債務ずけ。というより営業CFも不安定なところがあるしそも長期のFCFがマイナスで、そもそも長期にお金稼げてないとなり、事業の筋として疑問を感じたりします。
そういうところがありますが、AI関連というか大きな需要増はありそうなところはありそうで、それの思惑か目先株高に出てます。あるいはほんとに膨大な需要に応え大きく業績改善のシナリオもあるかもしれない。発電所建設の計画もあります。ただし結構先。でもAIとかで繁栄の未来がエスパーできてたり、それこそ思惑を喰おうという発想なら選べるのかもね。
評価。
PER6.7にPBR1ほど。意外なことにBPS成長9%ほどとみて配当足して年10%をPBR1ほどとみると実は見れなくもないとは思ったりもしますが、似たような状況で目先吹く前はPBR0.5以下が常体化でPBR0.3台もあるとそもそも低評価だったというので、ここも苦手点ですが、状態がさほど良くもなってないのにおそらく思惑でPBR1ここ5年ならなかった水準に一気にきたところで、たぶん吹く前と同じ基準でみるともうフェアバリューではないんですよね。たかい。
も、あるし、BPSなどは伸びてる。まあそうなんだけどFCFも出てないBPS増に価値を認めるか?みたいな視点をとるとこの点でもあまり持ち続けるというか会社を保有するという視点で妙味はどうか。他者にババとして押し付ける視点をとるしかないのではないか?とはなりそうで。そういうのまとめると苦手で終了。よくわかりません。
リンク
KABU+:https://kabu.plus/
銘柄スカウター:https://monex.ifis.co.jp/index.php?action=tp2&sa=report_zaimu&bcode=9509
株探:http://kabutan.jp/stock/?code=9509
IRBANK:https://irbank.net/9509
その時の感情気持ち(個人的な独断で考えたことも加えてみる)
電力はにがてくらいでとくになんかない。
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