このような本を読んでました。
「MIND OVER MONEY 193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実」
方向性は行動経済学方向でファストアンドスロー系の内容ですね。
5分で学ぶ『ファスト&スロー』要約(あなたの直感は正しいのか?)【ダニエル・カーネマン】 | 暮らしのデザインレビュー
そこで興味のある内容をみたのでここで改めて。
これの続きというか繰り返し感あります。
やっぱり追い詰められてはいけないのだなという話。
この本では貧困の話が取り上げられてました。
チャプター9の「貧困がもたらすもの」では2つ怖い指摘がありました。
一つは、「お金の心配が知能指数をさげる」というものです。
お金の心配がそのひとの思考能力を奪い正しい対応を取り難くしてそれがさらなるお金の心配・・つまり貧困をもたらすとうことです。
多くの人は心当たりがあるのではないでしょうか?なにか心配事があるとき、悩んでいたらなにか失敗してさらなる不味い状況に陥ってしまうとか。
ここではお金の心配が多い貧困層ではそういう事が起こりやすくそれがその人を貧困に縛り付けることになるということです。
もうひとつは、そのような者をみた人の反応です。
ホームレスをみたときの脳の反応を調べるというなかなかエグい実験の話があり、どうやら多くの人はそのホームレスを同胞をみなさないばかりか、嫌悪感を感じる領域が活発・・まあ貧困で困ってるものに対しては仲間とみなさずむしろ嫌悪感を抱くというなんとも非情な結果がでてるとのことです。
これらは、実験を通して認知された脳の反応・・つまりは生理現象だというのです。
貧困はその人のせいか?というテーマは・・
ある意味延々人類が喧々諤々と言い争ってる様に思えます。
その回答を出すわけではありませんがこれはそこに一つの視点をもたらすものでしょう。
貧困はお金の心配が多い→お金の心配は人の思考能力を下げる→ただしい対応ができなくなる→貧乏を脱することができない・・・となる一方で。
多くの人は、貧しいものをみると仲間とみなさず嫌悪感を抱く・・これは口では金持ちは非道な悪で貧しいものはそのようなものから搾取される可哀想な人達だ・・と口にしながらも脳の反応は金持ちをみても嫌悪感は抱かず、嫌悪感を抱くのは貧しいものだという話なのです・・・・生理反応である脳の反応としては貧しさに味方せずそればかりか嫌悪を抱くということなのです。
これらはとても世知辛い話ですが、貧しさとかはお金の心配を誘発し、それが思考力を低下させ対応を誤らせる一方で、周りの人はそれを助けたいとは思わないばかりかむしろ軽蔑対象である・・ということです。
あなたが経済的に弱ってもまわりは助けてくれない。むしろ嫌いなあなたに罰が下ることを願う。
なんとも世知辛い事象が起きているわけです。怪我をしたら痛いと感じるという生理現象と同等のレベルで。
しかしこれはよく見るのではないか
弱った人は困った挙げ句思考力を落とし対応を誤りさらに困って弱っていく状況になっているのに、それを見る人は同情なんてしないしむしろ、さらに破滅的な状況に陥ることを願う。罰の上に罰が重なることを願う。
よく見るのではないか。
かもめはよく見る。日常的によくみる気がするところです。
お金に困った人が詐欺まがいというか詐欺に捕まりよりお金に困る状況になる。
投資で大きな損を抱えた人が、さらに不思慮な取引に大きくリスクを取り・・つまりは投資で負けた損がさらなる無謀な大勝負を誘発しそれがさらに破滅的な損を生む。
業績の悪くなった会社が採算性の微妙な事業をはじめて、うまくいかずさらに業績が悪くなる。
追い詰めれた人が、正しくない行動をしてさらに立場を悪くしていく。
よくあるのではないか。
そしてそれを見る人は助けてはくれない。その者を嫌い意地悪な目をして「ざまあ」といってさらにそのものがひどい目にあうことを願う。
たくさんあるのではないか。
これは日常なのです。なぜならそれが人の反応だからです。
一定時間たべものを食べてないとお腹がすいたと感じる。
指を切ったら痛いと感じる。
それと同レベルの脳の反応なのです。
追い詰められると思考力が鈍り正しい対応をとり難くなる。
困って追い詰められていく人を人は助けたがらなくむしろ嫌いさらなる罰が下ることを願う
これは生理的な反応なのです。
なんとも世知辛く厳しい話ですが、そうなのでしょう。
僕らはどうすればいいのでしょうか
あなたが優しい人を目指すならこの反応を知って困った人に優しくあるのを目指すのもいいかもね。
痛いのだってお腹が減るのだって我慢出来ないこともない。
天罰とか下っちゃえとか感じるのも脳の反応だと知ればまた違う考えも理性的に引き出せるかもしれません。
でも、この記事でいいたいところはそこじゃなくここですね。
やっぱり追い詰められてはいけないってことです。
追い詰められると思考力を奪われる。
危機になりより思考力が必要になるときにそれを奪われる。
そして周りの人は助けてなんてくれない。軽蔑されるかそれで済まないなら責められるだけです。
だから追い詰められてはならない。
投資においては追い詰められるとは損をすることです。
人は失敗しながら正しく現状認知するのは難しい
だし
損をしてはならないのです。
正しい認識能力を保ち、判断能力を維持するために。
もういちど。
あなたは自分の思考能力を生理現象・・痛いと感じるお腹すいたと感じるのと同レベルの・・から自らの思考能力を守るために追い詰められては・・損してはならないのです。
ついでにこれも。
投資及び投機裏10則
1.何を狙ってるか明確にしそれを決して忘れるな
2.達成すべきものに向かってる限りは手放すな
3.狙ってるものを達成するに妥当でないとするならいくら損でも投げ捨てろ
4.悪いことが起きたときどのような被害が出るかを想定してそれに準備しておけ
5.悪いシナリオに対する準備が出来る前に買うな
6.想定した被害より悪くなりそうならすぐに投げ捨てろ
7.想定した以上の被害を受けるな
8.覚悟した以上に損するな
9.冷静ではないなと思ったら休め
10.欲と恐怖を認識してそれに意思決定権を譲るな合理のみで意思決定しろ
以前かいた記事ですが、このうち7個は損するなと言うか自らの思考力を守れという趣旨ともとれるしかなり関連。
改めて言いますが損をするなということです。
厳密に言うと思考能力・・すなわち投資家にとっての戦う力・・を毀損するほど損をするなです。
損をしないのは難しいし、買えば含み損くらいよく食らうとおもうしこれはどこまでも程度の話ですが。
どうやれば?だって!?
もういちどいうけど、これはあなたの思考力を毀損しないため。それを失い対応を誤り抜け出し難い帰って来れない深みにハマるのを防ぐため。
まあ思考能力が維持できてもあまり大きく損するのも不味いですね。投資は複利で成果を積み上げて行くものですし。
そして思考力を維持できる損レベルは人によって違うでしょう。よってあなたにはあなたが出さなきゃいけない答えがある。
それはどこだろうね?自分にはわからないよ。
まあ例えば・・・
総資産の30%減までとか決めた資産減少で済むように損切をする。
投資成績が散々でも暮らしていける。死にはしないさを維持できる生活資金(例えば3年分)を貯金で確保する。
配当で暮らしていける生活水準にする。
仕事の収入の一部を投資や貯金に充てられる態勢をつくってしくじってもやり直せる状態にしておく。
あまりボラティリティのある銘柄を増やしすぎない。
分散投資をする。
少しの損で思考能力なくなるから投資なんてしない。
知識をつけば耐性もつくから本とか読んだり銘柄を調査したりする。
他にもあると思うけど等々があるんじゃないかな。
どれがあなたの適切な答えかはわかりません。
ですが、追い詰められながらの投資が危険になりがちでときには破滅的な結果にもなることは知ってます。
そんなことは避けたいじゃないですか?
だから避けましょうね。そういう損は。
あなたの思考能力を守る投資はどんなかたちですか?
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