こんなツイートを見ましてコメントをしたわけです。
短期売買繰り返すような場合はまた別っぽいけど長期投資ならその複利効果ってEPS(BPS)の変化でPERの変化にはかからないと思うんだよね。 https://t.co/se9xZAXzRg
— かもめ (@kamomejan) 2022年6月29日
投資をやってて聞くパワーワードに”複利”なるものがあります。
「アインシュタインは複利を「人類最大の発明」と評した」
アインシュタインがすげえ発明だとか言ったとかいかにも凄そうですよね。
アインシュタインが人類最大の発明とか言ったとかは、これは嘘っぽいというか真偽も定かではないのですが、嘘だとしてもこんなことが広まれば複利ってスゲエってなりがちですよね。
そんな逸話?もあり複利により大きな幻想を抱く人も多いと思うんです。
そのなかで複利とはこれくらいのもんじゃない?と整理してみる話というかもっと複利効果というのを理解しようぜみたいな話。
過去にはこんな記事も作りましたが改めてってことで(再
冒頭の話では・・
「毎月満額かけて続けて一年たつのですが、毎日毎日損益評価に波があり、一年たってもマイナスです。プラスの時は8%ほどのプラスになっていたりするのですが、日によってはかなりのマイナスになっており、福利効果を得られているのかわからない」とのことだそうです。
複利効果を理解するにあたってこの例題をもっと考えてみるといいと思うんです。
そしてこの複利というものは計算できます。
それで利回りとなにかの期間を指定すれば検索できるのですが・・
例えばよく言われれる株式リターンの複利7%で20年と入れてみると・・
結果は以下です。
年7%複利リターンのものを20年経つと100のものが387で、287増えますね。
これが単利である場合は、7%×20年で240になっており140増えることになります。
複利効果というのだから複利の効果であるので、それは単利との差となるでしょう。
となると、その複利効果は単利との差、この場合は20年で287と140の差の147だし、147%となります。
複利効果とは・・・例えば年間7%なら20年で147%です。
この効果を大きいと思う人も居るかもしれないし小さいと思う人も居るかも知れませんね。
それでこれが年間7%複利一年だと単利が7%に対して複利も7%ですね。
この場合はゼロです。年間7%複利の一年間の複利効果はゼロです。まあほぼになると思うけど。いや実際そうなんだから仕方ないじゃん
なので最初の例題である投資を初めて積立投資で一年で複利効果があるか実感できないという話なら、投資しているものが何かは知らないけどそれが年10%切るくらいのものであるなら複利効果なんてほぼないないので感じられるわけがないとなりますね。
なのでアインシュタインが人類最大の発明といったかもしれない複利ですが、こんなものですよ。夢を見るなってところはあります。
なところですが例題についてはもう少し言わねばならないところもありまして。
一年程度の株式で複利効果がどうのこうのいうほど、複利効果が出るかって話ではあるけど・・・
単利ならでます。というか単利効果ならあるはずです。
株価の構成を考えましょう。
株価はPER×EPS(PBR×BPSでもいい)です。
ここでいうEPSがつまり単利の利回りといえます。
それがある会社かインデックスファンドあたりかはわからないけど、株式ならばEPSがあるはずで、順調ならばそれのEPSが上がってるはずです。
そしてそれが上がってる分は利がでただし、どの程度利がでたかで回ってる。つまり利回りです。
それがEPS7%上がったなら7%のリターンが出たと解釈できます。
で、同時にPERが上下するはずです。PER20から16まで落ちるなら20%マイナス。22まで上がるなら10%プラス。
考え方としてこれも利回りに含んでいいかもですが、EPSとかBPSは不可逆性もあるんですが残念ながらPERとかPBRはあまり不可逆性がなく・・つまり上がっても下がるかもしれないし下がっても上がるかもしれないしというか、ゼロサムなのであまり利回りにカウントするのに向いてないんですよね。
いや回ってないというか生まれてない積み上がらないものなので。
で、この株価PER×EPSから複利というか単利効果は計算できます。
EPSが上がった分が単利効果です。
最初の件に戻ると、EPSを確認してその変化で上がってる分がその単利効果で投資で利益を回して投資が有利になった分です。
そこでEPSが5%あがりました。でもPERで-10%なので株価はマイナス5%ですなら、単利効果5%でてます。けれどゼロサムで10%負けてるので5%負けです。となります。
これが、EPS20%あげてPER10%下げてるなら、ゼロサムで10%負けたけど、利が20%回ったのでトータル10%勝ちましたになります。
これは計算できます。
あなたは計算してゼロサムでどれだけ勝ち負けしたか、そして利回りでそれをどれだけカバーしたかあるいはカバーしてないあるいは後退したかを計算できます。
そしてもちろん回らないこともあります。さらにはマイナスに回ることもあります。
EPS(BPS)を確認してください。それが買ったときから増えてるか、減ってるか。
増えてるならそれは利が回ってます。増えてないなら回ってません。減ってるなら逆回転です。
まあ企業は複雑な形をしてるので、EPSで減ってもBPSは増えたり、なにかの理由で一時後退するとかもあるのでそれが増えないすなわち進んでないとはならないですが、基本としてEPSやBPSが伸びてないのならそれは・・・
進んでないし回ってません。まあ配当とかがあるので一概に断言できないところもありますが。
なのでまずは確認しましょうねという話。
複利じゃなくて単利でいいと思います。
それが投資としてどれだけ進んだのか、進んでないのか。
そして一方でゼロサムでどれだけ勝ったのか負けたのか。
それで実は本題までいってないわけです。
複利の話でしたよね。
まずは複利と言ってもそれは年一桁%程度だったらほとんど感じられるものではないということ。
複利効果を感じるには2つの方法があると思われます。
一つは短期に尋常じゃない利回りをだすこと。
一日10%複利であるなら100日後には単利は11倍に対して13781倍です。
これは単利ですら年で37.5倍で%だと年3750%で7%の500倍以上の利回りとか異常なまでの利回りを出せるなら一年に満たず高い効果・・この100日の場合この11倍と13781倍の差が複利効果です。
まあ異常な利回り出すの難しいし現実的じゃないと思うというか、市場でも株式でよくEPSが増えるものでも40%でれば突き抜けてすごい感じでせいぜいそこぐらいだし、そういうのでゼロサムで負けないでその利回りをとるというのは難易度高いのであまり高い利回りというのは望みにくいものだと思いますよ。
で、もう一つあります。
それは長いあいだ回すこと。
これは物足りないと感じる人も多いと思うんですよね。
しかしその先があります。
その先の50年後ならば。
複利7%は50年は29.5倍まで行きます。そのとき単利は4.5倍です。
つまり複利効果は7%程度であっても50年経てば、投資の効果を4.5倍から29.5倍までおよそ6.5倍に引き上げることになります。100年見れれば100倍くらいになるよ。
このように複利効果とは、尋常じゃない高い利回りをだすことか、あるいは長期に・・それは何十年という単位で回し続けることでやっと十分得られるものなんです。
そしてこれらは重複します。尋常じゃなくても高めの利回りで長期に回すととんでもない成果になります。
そんな非常識の尋常でない高い利回りはなかなか手が届かないとは思いますが、15%程度を超えると長期だとわりととんでもないことになるとかもめは感じますね。
EPSなら年15%程度以上で10年程度以上成長を見せてる企業がチラチラあります。
そして繰り返しですが企業成長は複利です。
故にというか複利効果というか複利のチカラはどちらかといえば長期間回すことによって得られる効果こそ本体であると思うんです。すなわち企業価値の長期上昇にのること。
一年じゃなくて10年20年30年。というか長くかけるほど加速するような。
そしてその効果を十分に得られたときは凄まじい。
いつしか選ばれしものにしか届かぬ収入にもなるし。億くらいは軽々です。
もし20パーで40年回すとバフェットにもなれる。
40年単利だと9倍ですが複利20%だと1500倍ほどです。
まさにアインシュタインが驚いたかもしれない水準にもなります。
利回りは単利にしろ、複利にしろ計算できるものです。
そして株式ならPERPBRでゼロサムでの勝ち負けも計算できます。
取らぬ狸の皮算用ってところはありますが計算してはどうだろうか?と思います。
特に長期に投資を続けるとするならば、その複利効果がどの程度期待できるのか。
それがどれほど無力でそしてどれだけ途方も無いチカラをもっているのか。
それを理解することが長期の投資を有利にする。
私はそう思うのです。
で、追記というか。
・・・・とかとか言いましたが、今回は資産が増える効果の複利にはあまり触れてないですね。つまりは100万を1000万にすることでの複利効果。もちろん10%の上昇は資産額が大きいほど大きくなる複利効果はありますが、これを企業成長以外の方法で達成するには株式でもその他の多くの投資でもゼロサムで勝ち続ける必要がありそうです。長くあるいは尋常じゃないペースで競争者に対して上回り、巻き上げ続ける事が出来るならそれでも複利効果は得られる。当然ゼロサムなのでこれはマイナスがあります。マイナスも複利でかかります。いや、企業成長もマイナスはありますけどね。
これを利用することでさらなる複利効果の加速は可能とはなりますが、ゼロサムで勝ち続けることを出来ると思うかそして狙うかどうかですね。
自分はこれは困難だと考えていて、複利効果を狙う本体はゼロサムで勝ち続けることに置くべきじゃないと考えてたりします。
勝ち逃げ前提である期間だけで狙うのはもちろん選択肢だと思いますがね。ですが今回はこのテーマまでは広げません。自分の得意な範囲でもないし。
複利のチカラの無力さを理解してますか?
複利のチカラの大きな可能性を理解してますか?