大河の一滴

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正しき世界(前編)

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最近考えるようになってきたのですが

リーマン・ショック時は株価が安かった。

そのようなことを言う人も多いのではないでしょうか。

 

でもいろいろ調べて来た結果・・

そうでもなくね?って思ったことだし・・

株式って言うほど安くなったり高くなったりしなくね?という話。

 正しき世界ではね・・?って話。その前後編の前編。

日経平均PBR

という数字があるのですよ?

これを見ながら思うわけですよ?

 

kamomenotoushi.hatenablog.com

まあその記事に飛んでもらうのも面倒だろうし、ざっくりいうと、日経平均のPBRでリーマン時最安値帯でPBR0.87とか0.81くらいというか上の記事で使った表に再登場してもらいましょう。

以下のような感じです。

  日経平均株価 PBR BPS 株価変化率 PBR変化率 BPS変化率
2005/3/18 11,879.81 1.56 7615.26      
2007/2/26 18,215.35 2.28 7989.19 53.33% 46.15% 4.9%
2008/10/27 6994.9 0.87 8040.11 -61.60% -61.84% 0.6%
2009/3/10 7,054.98 0.81 8709.85 0.86% -6.90% 8.3%
2018/2/22 21,425.51 1.14 18794.3 203.69% 40.74% 115.8%

 

で、上の表に加えるなら2018年末で日経PBRは1.0前後です。

もっと言うならバブル時に日経PBRは5程です。(過去の新聞をあたって調べました)

 

この表をつくったときいろいろ読み取れると思いましたが、その中の一つがリーマン前は株高株安はPBRの上下によるところが多かったけれどリーマン後はそうでもないというところなんです。

こんな図からも思う・・おそらくこれが正常なんだという話。

 

元ネタ忘れてしまったのですが

株価は意味なく三割動くというもの。

確かグレアムだと思ってたんですがちょっと原典見当たらなく・・

 

そういう言葉が確かあったと思いますし、自分の実感としても多くは(決して全部じゃありません)なんというかそれっぽいところから上に下に三割くらいの値段がつきがちかなあって感じてます。

三割高下に向かえ|投資の時間|日本証券業協会

三割高下に向かえなんて言葉もあるようですしね。この意味は上でも下でも3割くらい動くところが反転点になりがちだよね?という意味です。

解釈ではあろうとおもいますが、これもそれっぽい値段から30%も下げるともう安いとみなす人が多くなるって解釈もできますしね。

 

自分の経験則でも銘柄見たときこれぐらいなら買ってもいいかあって思うラインつけるとそれがその時より三割引程度ってよくあるという印象だったりします。

まあだいたいのグロースはもっと振れ幅ありますし、だから全部じゃなくて多くがって話だよ?

 

そんなわけで全体の平均でもとれば上に下に30%程度の振れ幅で株価は落ち着くのかなあって感じてるところです。これだって前後60%ほどの振れ幅ありますが。

 

で、その通りなんですよ?

リーマンショック以後の株価推移を見てますと。

下はPBR0.8上はPBR1.5程度。

仮に適正をPBR1.15においた場合下に30%は0.8の上に30%はPBR1.5程度です。

 

企業価値のそれぐらいっぽいところから株価は上に下に30%まで意味なく動く。

 

とか言うなら、リーマンショック以後のざっくりとした大枠の日本の株価推移は説明できるしそう間違いでもなさそうなんです。(個別事例はいくらでも例外あるでしょうけどね)

 

それもあってもうひとつ思います。

上の表から読み取れる一つのことは株式市場に変質があったのではないか?

そういうことです。

 

リーマン以前は株高株安とはざっくりPBRの上下でした。

自分はバブルからリーマンまであまりBPSが増えてないだろうというデータを持ってます。後編で少し出しましょう。

それを踏まえて今まではざっくり言うなら企業価値ではなく企業評価の変化が株高株安だった。

けど、リーマン後にはそれが株高はBPS・・というか企業価値と大枠ではリンクするように変質してるように思えるのです。

 

自分ははっきり言って世界が変わったと考えてます。

 

長期株価推移の大枠は安くなる高くなるというよりは遥かに企業状態による影響が大きくなったという変化です。

 

それはある意味、グレアムかはしらないけど企業価値を基準にして上下30%程度は意味なく株価は動き回るだし、企業価値が伸びるなら株価は上がるだし、企業価値と株価はだいたい一致する・・・

 

それはある意味正しき世界です。

 

だから個別事例ではいくらでも反例が出てくるでしょうって、全体の平均をとればだいたいそうだね?ってなる程度だって。

でもそれは大枠では正しき世界というべき世界です。

特にそれまでがそんな正しくもない間違った世界というべきものだったとするならね。 

 

自分はそんな正しき世界に変わった気がしてるのです。

特にリーマン以後は。

そんなとは今まで大枠でも一致してなかった事がかなり多かった企業価値と株価がそれなりに以上に一致する他の多くの国と大枠で近い性質を持つような世界に帰ってきた。

 

たぶんですね。高度経済成長の後半からバブルになってその後およそ20年でリーマンショックにぶち当たるまでがあまり正しくない世界だったんだと思うわけです。

高度成長の勢いからアホみたいに期待し投資家も会社も無茶な投資をして頭の悪いバリュエーションにまで祭り上げたバブルから、その後延々と調整というかその精算、後始末していたのがリーマンまで。

 

それらがやっと終わって世界は正しき世界に戻ってきた。

という物語が自分の中に浮かんでいます。

正しいってのは、だから企業価値と株価は長期の大枠ではだいたい一致するとか。インデックスを買えば長期にだいたい儲かるねとか。米国とか普通の資本主義環境下でもてはやされた実績のある理論は日本でもだいたい通用するとか。そういう意味での正しい世界。

リンチもバフェットも通用しない世界よりはマシだと思いませんか?

 

本当に世界は変わったのかな・・?とか疑う人もいるかもしれない。

そんな馬鹿な!って一蹴したくなる人もいるかも知れない。

本当かはわからないよ?今の所自分が変わったって思ってるだけ。

 

さてどうなのでしょう?

けどもし世界が変わったとするならあなたはどうする?

 

あとはおまけというか仮説というか。

それを踏まえて2018年末などに買えなかった人はリーマンみたいなときに買うのは難しいのでないかとか思ったりします。
なぜかというと日経PBRレベルでいうと去年末とリーマンではPBRで2割程度しか差がないからです。つまりリーマン時ですら言うほど安くないのです。

2018年末とリーマンショック最安値水準は日経PBRでいうと二割程度の差しかありませんでした。

だから2018年末に2割引きするならリーマンショックくらいのPBRなんだってばさ。

 

 ただし2018年末とリーマンショック時と比べるとリーマンショック時の企業ははっきり言ってすごくひどい状態でした。

 

2018末くらいの企業状態より遥かに状態悪い企業が精々二割引。(個別ではもっと振れ幅あるでしょうけどね)

それがリーマンショックだったのです。
たぶん2018末くらい余裕で買えないときっと難しいかな?って思います。

そのだいたいにおいて会社がもっともっと悪い状態であったときから20%増し程度だからね。

 

比較するなら正規品が1000円だとしてジャンク品が800円。

正規品1000円を余裕で買えないならジャンク品800円を買うのは難しいとおもうけどどうでしょう?

でもたぶんこれは正しき世界のルールなんだと思うんだ。

上下30%ルールに入るわけだし。

もちろん個別銘柄見るならもっともっと安い高いの幅もあるし同時にチャンスもあろうとも思うよ?同時にピンチもあるかもしれない

 

でも大枠においてはそんな正しき世界であるリーマン後では株価がなぜ上がったかというならそれは株価が安かったからじゃなくて企業が良化したからが答えになる世界に変わってると思うんだ。

そんな世界の株式長期投資の大枠においては安いか高いかよりその企業の未来を信じられるかの方が基本的には遥かに影響する。
だからリーマン後の正しき世界ではそうなってます。

ちなみにPBR2割引ってBPS成長7%なら3年でひっくり返るからね?

 

後編に続く。後編は正しき世界がもつ意味とその未来を夢想する話。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

 

自分はリーマンで世界は代わり・・

正しき世界というものがやってきてると考えています。

 

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