大河の一滴

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PBR1は解散価値です

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こんなこと言うと怒る方もいそうです

PBR1は解散価値だ。

これに対して違うとするのは実際には正しいとしか。

自分も解散して残る財産で利益を得ようというときにPBR1で株式を買うというなら、無知か考えが足りないって思います。

ではありますが解散することで利益を狙うというわけではないとき、それは意味があるというかそいう意味でPBR1は解散価値で使いようによっては意味も持つよね?・・・という話。

 

まず解散価値の意味ですよね

基本ゴーイングコンサーンといって会社は事業を永続するという前提の仕組みなんですが、それでも会社が終わるときというのはいくつかあってそれは倒産と解散です。(他になかったよね?買収されるは終わりでないとするなら。)

倒産は基本的には事業が儲からなくてやっていけなくなること(厳密にはお金払えなくなることだけど)で、解散はもうこの事業の役割を終えたとか、もうやっていけないよね?ってことで駄目になる前に会社を終わりにすることです。

ここでは解散の話ですが、解散するなら会社にはお金とか工場とか商品とかもっている財産がありますのでそれを処分し最終的には会社の保有者である株主に配る訳です。

このときもってる財産の額面が貸借対照表に書いてありますので、その合計の値段で会社を買うことがすなわちPBR1で会社を買うということです。

 

5000円の財布に3000円が入ってるときその財布まるごとを8000円で買うという行為です。さらに1000円の返済をする必要のあるクレジットカードが入ってたら7000円で買う行為だね。

 

PBR1が解散価値という意味は、もってる財産を売っぱらえば損はないよね?という意味になります。

 

もっている財産を額面そのままで売れるならですが。

 

これは通常まず不可能なことです。

会社が解散するとして会社の財産を処分するなら基本的には貸借対照表に書いてある値段通りに売れないですもの。

商品を作る材料も作った商品もそれを作る工場もだいたい買い手などいません。特に続けるより解散したほうがいいような会社のものなど。

将来あまり見込みがないのだから解散するのであってその見込みのない会社の財産をそのまま買ったら買い手が損になるじゃないですか。

 というわけで、PBR1など買ってそこで解散されるなら大抵は大損です。

なのでPBR1で買えば解散されたときに損しないならそれは大嘘です。

 

解散するならです。

 

これらは全部解散するならの話です。

そして実際に解散は滅多に起きません。

そして殆どにおいてPBR1は解散価値などとして買う場合も実際に解散されることを狙ってないはずです。それは滅多に起きないことだしそれをPBR1で買ったら理論上も損をしなくても利益にもならないじゃないですか。

誰がそんな事するかという話です。誰もしません。

もし本当に解散することで残る財産をもって利益を得たいならPBR1の遥か下で買わなければなりません。

でもそんなことを狙う人は少ないはずで、PBR1は解散価値だと言う人の意図は違うもののはずです。

それを考えると、この事実としては誤りであるPBR1は解散価値という言葉には耳を傾けるべき意味も出てくると思うのです。

 

それが株式のキャピタルゲインを狙うという意図ならば。 

実際問題、PBR1を解散狙いで有利だろうと言う人は皆無でしょう。

その会社は解散なんてしないだろうけど、PBR1が一つの基準となりそのあたりに底値の目安とできて、売買益狙いをするのに使えるぞ。

という意図で言ってるんじゃないでしょうか。

 

そう考えたときにこの基準は言うほど馬鹿にはできないと思うんです。

 

会社をどうこねくり回してもPBRもPERも出てこないのです。

それは市場で投資家がやり取りして初めて創出されるもので、投資家が決めるものだし経営とか企業指標というより遥かに投資指標でもっと言うなら市場指標だし見ているのは投資家が決定したものを見るし、決定するものを見ようとしています。

 

故におかしいんです。

企業を見てPBR1が基準として妥当じゃないとかおかしいとか。

それは構造的に不合理な行為なのです。

だからそれは企業ではなく投資家に向かう指標であり数字だからです。

 

 PBR1はその意味においてはよく言われるPER15とか配当優待利回り4%とかとほとんど同義です。もっと言うならRSIとか騰落レシオあたりも大枠では同類とみなせます。

それらは投資家に向かう基準です。

まさかPBR1を否定する人も、PER15とか配当優待利回りとかRSI、騰落レシオまとめて否定するとかしんどいことはしたくないですよね?

 

というわけで

解散価値のPBR1は、このような見方もできるから買う人も居るだろうという意味での企業というより投資家を見るテクニカル投資指標という意味に近いと思ってるわけです。

と言いますか自分はそもそもPERやPBRを投資家心理をみるテクニカル指標と見ていると言われたら否定できないというか真面目にそうだとか言い出しかねない立場です。そして実際今そう言ってる

 

それらはこれくらいなら他のみんなも安いとして買うだろうし、それ以上はなかなかもっと下がるチャンスも少ないだろうし買っていいとできる一つのキャピタルゲイン狙いで設定できる一つの基準なのです。(配当利回りなどの場合はその利回りで納得できるかという視点もできますけど)

 実際に同じようなPERだとか配当利回りとかと同様に結構有効に使うこともできるケースもでてくると思います。

そのままでは使うのは難しいはそうだろうけど、それはPER15や配当優待利回りだって同じこと。PBR1だって資金管理や銘柄選定なども組み合わせて有効に使えうる一つの基準になると思いますよ?

PBR1に限らずこのような知識がつくと間違いにも思える基準でも使いようによってはまだまだ有用って言えるかもしれません。

特に知識がつくと陥りやすい罠かもしれない。それにはまらないようにも気をつけて使えるならそれも使いたいよね?とか思ったりもするところです。

 

 

PBR1は解散したら損しないだろうという基準なんかではなく

投資家心理を見るテクニカル指標とも言えます。

それもちゃんと理解して有効に使いませんか?

 

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