大河の一滴

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3期現金抜きCF倍率(四季報CDスクリーニング)

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時価総額<当座資産+負債:現金高比重というスクリーニングを

  以前作りましたが、これはとても条件が厳しく引っかかっても本業が怪しいものしか残らない時が多く、いまひとつ使い勝手が悪いと感じていました。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

今回は、そこまで条件を厳しくしたものではなく、時価総額から手持ち預貯金を引いてそれが営業CF、FCFと比べてどうか?を見るスクリーニングです。

理屈としては時価総額は、会社全部の価格ですが、もちろん会社はお金を保有しています。そのお金1円を評価するなら1円と考えるのが妥当そうです。実際はその1円もすぐに自由に使えなさそうで1円を1円とみなす妥当性はひとまず置いておいてとりあえずそう考えると、残った価格も会社の価格と考えられます。

その時にちゃんと営業CF、FCFを稼いでいるわりにその残った会社の値段が安いといえそうなものを拾うスクリーニングです。

なおちゃんと稼いでいると言い難い過去3期の営業CF及びFCFの合計がマイナスのものは弾いています。

この記事を書いている時点においてそれがマイナスになるもの・・つまり営業CF、FCFをちゃんと稼いでいるのに時価総額から現金を引くとマイナスになるものも結構あります。これはその会社は持っている現金より評価が低い、会社はお荷物という評価で過小評価だとみなすこともできそうですし、その値段で買収するなら保有現金で買収金額を回収できさらにその会社でお金を稼げるつまりお金を稼げるものが実質タダあるいはお金を貰えさえもするお買い得案件ともみなすこともできるでしょう。

そしてちゃんと稼ぎ続けいずれ実際に投資家の評価が改善するものも出てくるかもしれません。

式では営業CF、FCFともに0以下のものは排除してますが、FCFは有益な投資を行っているかもしれませんのでこれは制限をかけなくてもいいかもしれません。また比較用に自己資本比率なども加えてもいいかもしれませんね。

また”連・”の部分を削除すれば単独決算のものを拾うスクリーニングとなります。

結果は以下でした。

2019/3/1データ抽出

上位20位

No. コード 社名 3期現金抜きFCF倍率 3期現金引き営業CF倍率 時価総額マイナス現預金 3期営業CF 3期FCF
1 5953 昭和鉄工 -119.68 -4.24 -1,476 1,044 37
2 8423 アクリーティブ -78.38 -9.70 -5,983 1,850 229
3 7922 三光産業 -37.36 -4.84 -137 85 11
4 6846 中央製作所 -17.54 -37.77 -491 39 84
5 4840 トライアイズ -9.58 -4.03 -830 618 260
6 8742 小林洋行 -7.81 -60.33 -362 18 139
7 2408 KG情報 -7.75 -6.80 -2,032 896 787
8 4705 クリップコーポ -5.32 -7.53 -1,321 526 745
9 6816 アルパイン -5.08 -8.31 -53,789 19,407 31,748
10 3600 フジックス -4.97 -1.58 -547 1,037 330
11 8518 日本アジア投資 -4.68 -3.90 -5,532 4,250 3,547
12 9867 ソレキア -4.46 -3.96 -1,071 811 721
13 7022 サノヤスHLD -4.19 -8.64 -17,282 6,001 12,387
14 6330 東洋エンジニア -3.82 -5.79 -82,150 42,536 64,576
15 9610 ウィルソン・ラ -3.79 -4.01 -235 176 186
16 3353 メディカル一光 -3.68 -4.66 -5,655 3,640 4,613
17 9476 中央経済社HD -3.59 -6.67 -200 90 167
18 3396 フェリシモ -3.55 -8.18 -7,882 2,889 6,662
19 3504 丸八HLD -3.55 -5.33 -14,525 8,182 12,290
20 9780 ハリマビステム -3.47 -1.46 -470 969 406

 見事というか不幸というか、上位には綺麗にマイナスなものが並びました。ちなみに上位147位までマイナスです。これは現金を1円と評価すると残りは価値がないどころかマイナスであると言っているようなもので、なかなか失礼ともいえる低い評価となりそうです。さらにここでは過去3年においては営業CF、FCFを堅調に出したもの・・つまり稼いでいるものになります。

もちろん中には日本証券金融など一方で大きな負債もあり自己資本比率も極めて低いものなどもありますので、今後稼げないなら妙味とならないものもありそうですので全部が全部というわけにはいかないでしょうが、この中にはいずれ評価が低すぎたとみなおされていくのはありそうですね。

 

実際に四季報CDで以下の式が使えます。

 

今回の式

3期現金抜きFCF倍率(連結)

3期現金抜きFCF倍率(”(”は補足化を防ぐため”【”としています。”()”に置き換えて使ってください。)

【[DL・週足時価総額]-[連・現金預金【-1)])/【【【[連・営業キャッシュフロー【-1)]+[連・営業キャッシュフロー【-2)]+[連・営業キャッシュフロー【-3)])/3)-【【[連・投資キャッシュフロー【-1)]+[連・投資キャッシュフロー【-2)]+[連・投資キャッシュフロー【-3)])/3))

3期現金引き営業CF倍率

([DL・週足時価総額]-[連・現金預金(-1)])/(([連・営業キャッシュフロー(-3)]+[連・営業キャッシュフロー(-2)]+[連・営業キャッシュフロー(-1)])/3)

3期営業CF(足きり用)

[連・営業キャッシュフロー(-3)]+[連・営業キャッシュフロー(-2)]+[連・営業キャッシュフロー(-1)]:>:0

3期FCF(足きり用)

([連・営業キャッシュフロー(-1)]+[連・営業キャッシュフロー(-2)]+[連・営業キャッシュフロー(-3)])-([連・投資キャッシュフロー(-1)]+[連・投資キャッシュフロー(-2)]+[連・投資キャッシュフロー(-3)]):>:0

 時価総額マイナス現金(比較用)

 [DL・週足時価総額]-[連・現金預金(-1)]

 

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