大河の一滴

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PER差分20の価値

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某ブログにおきまして

自分はじげんなる会社についての議論をお願いしたわけです。

某ブログとは、すぽさん投資ブログですね。その議論をした記事は以下。

 

www.spotoushi.net

 

で、話はその前にさかのぼりますが、その議論に先立ち自分は資料を用意し、それをもとにすぽさんのブログでじげんやるつもりだけど、それに関してなんかツッコミある?と(たぶん)仲のいい投資家さんに相談というかプレ議論みたいなことを試したのです。

そこで質問を受けて思ったことの話。

 

ちなみにその資料はこれね。

当時からはいじって修正してますが。

じげん資料.pdf - Google ドライブ

 

じげんの議論の詳細については、上のすぽさんのブログやこの資料を読んでいただくとして。

今回の話で自分が受けた悩ましい突っ込みというか質問は以下です。

 

なぜエイチームでなくじげんなのか?

 

で、あまりエイチームのことはあまり知らなかったのでちょっと調べるとそれがなかなか鋭く厳し目な質問であるとわかったわけです。

 

状況を整理すると、じげんとエイチームの事業はかぶるところがあるのです。

ライフサポート事業というか、日々の生活に関わる情報のポータルサイトの運営というか。

そのエイチームの事業もじげんと比較しても遜色のない成長性を見せていた中で、エイチームのPERは14ほどでじげんの30超のPERに比べて20ほど低い、つまりは安いと言えたからです。

 

自分はこの悩ましい質問に関して以下のように答えました。

多少言葉を補ったりした部分もあり、答えたそのままじゃないけどね以下のような感じ。

 

エイチームのライフスタイルサポート事業がじげんと甲乙つけ難い水準で好調かつ成長していて見込みもありそうってのは認める。

その上でじげんのほうが利益率ROE及び営業CFマージン水準などに秀でており、事業の質としてはじげんの方が上だろうと判断。

評価というかPER水準を踏まえて比較は実際とても難しい。実際わりと多くの人がエイチームに軍配をあげるだろうと思います。

 自分がじげんを良いとする一つの理由に社長の優秀さ及び実績を評価してる面が強い。優秀で実績を作ってきた経営者が実際に優秀な事業を育ててきている。故に今後も任せられるだろうが自分のスタンスの本筋です。

エイチームに関してはここが弱い。なぜ今の成長に繋がったかに納得できる動線(こうだから今がこうなっていると言える根拠)を引くことができず、絵に書いた成長が実現するかどうか?の(投資をする自分の)確信度が低くなるかな?と思います。

これはエイチームをもっと知ることでひっくり返る可能性はあります。

また実際に絵に書いた成長が実現するならエイチームのほうが見込みあるってのは普通に理解できる考えです。

 

以上。

 

自分はエイチームもかなりいいかな?って思ったけど、それにもかかわらず事実上じげんのほうに軍配を上げる形で回答したのです。

で、このへんの回答をしながら思ったことが今回の本題。

 

そこには差にしてPER20分のコストがあった。

自分は似たようなことをしている似たような成長性を示す会社を比較し、差にしてPER20ほど高いものに軍配をあげました。(TOCTOBとかの違いはあるけどエンドサービスの大枠のカテゴリーは近いと言えそう)

そこにどういう意味があるのだろうって考えたのですね。

 

答えを言うと、確かにPER20ほど高い、比率で言えば倍以上。

しかしながらそれを許容するだけの価値があると考えた。

そしてその価値にはその差分PER20ほどのコストを払っても良いとした。

 

きっとこういうことだと思うんです。

 

結構なコストだと思います。

そのコストは例えば見込み違いになったときにより大きな代償を払うことになる。

 あるいは、上昇するとできるPERもより少なくなる。つまりリターンが下がるはず。

つまりより危うくリターンも下がるかもしれないというコスト。

自分はPERが高いというか、価格が高いというのはそういうコストを含むと考えています。

でも自分はそれを払ってもいいとしたんです。

 

そこにはPER差分20の価値があるとみなしたからです。

そういうことになる。

自分がPER差分20のコストを払ってもいいとするには、そこにそれを埋める価値があると認めたということになる。

その価値とはなんなんだ?という疑問がわくのは自然だと思うんですよね。

 

それはなんなんだろう。

利益率とか営業CFマージン水準とか定量的なものにも価値を与えたと言える。

でも数字にもなり難いものにも価値を見出したとも言えそうです。

例えば経営者の実績。

会社が数値目標を明示していること。

 決算説明資料がより投資家よりだとかもあるかもしれない。

もしかしたら自分もよくわからない小難しい横文字にも騙されてるのかもしれない。

 

それらを一言で言うのは難しいけど、あえてならこれかな?って思うわけです。

 

信用。

 

自分は、それらからこれから連なる未来をより信じられそうとできる信用を見出しそれに価値を与えるという行為をしたのかな?って思うわけです。

 

企業の価値とは難しい。 

 その価値の中には、きっと自分がその価値を認めたように数字にもならない、もっといえば直接にはビジネスとも言えない。もっと言うならお金にならないものの含まれていると言えるかもしれない。

 

自分はその形もないとも言えるものにPER20分を上乗せしても良いとしたんです。

そこに形なんてない。でも自分には確かにそこに価値があるように見えた。お金をもっと積んでもいいとできる素晴らしいものがあるように思えたということです。

そしてそういうものに価値を与える人と与えない人はより大きく分かれるだろう。

つまり会社の価値のありかたはよりカオスで見定め難いものになる。

そう思うわけです。

 

価値とは難しい。

自分は価値の形を知りたいと思いながらもまだまだそれは遠い先のようです。

もしかしてたどり着くことなんてないのかもしれないね。

自分の価値とはなんなのかを探る旅はまだまだ続きそうです。

 

 

 PER差分20に潜む形のない価値

その形はどんな形ですか?

それにどこまでコストをかけてもいいですか?

 

 

他の価値の話のひとつ。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

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