FPかもめとしては特に印象に残ったよね?と言えそうな投資案件をつらつらとその振り返りをしていくというエントリー。
前の沢井製薬、平賀に引き続き、見込み外しの失敗事例となりそうだね。
残念が続きますというか、終わりとしたものがここに上がることが多く、残念になったから終わったということなのでここには残念案件が多めになるのだけど。
(失敗)事例:石塚硝子(5204)
注目したのはここです。2017年10月くらいだね。
以下の比較対象として石塚硝子をピックアップしたときに目に付きました。
を見ながら目についたのは、2016年以前はBPSを伸ばすこともできてなかったのに2016年からはBPSが伸びているところ及び2017年で営業CFが跳ねているところです。
一方、EPSは2017年で跳ねてたとはいえ、その後足踏みと今後利益成長を期待できるような感じでもなく。
で、調べてみると買収によるものでした。
ざっくり把握すると、今まで赤字だったり黒字だったりしてBPSも伸ばせなかった企業が買収により安定的に利益が出るようになって営業CF水準も跳ねBPSくらいは伸ばせるようになってきた。というふうに捉えました。
その状態でPBR0.4切る程度。
これは自分の感覚なのですが
安定的に利益が出てBPSを伸ばせる程度の状態の企業だとPBR0.6〜0.7くらいがフェアだよねって感覚があります。感覚というかたくさん企業を見てきてそのくらいの状態ならその程度の評価帯が多いよね?っていう感覚です。
同時に非常に薄利だったり赤字混じりでBPSも増やせてないって状態だとPBR0.4以下になりがちってのも感じてました。
なので、状態のわりには評価が低い。
つまり割安だって判断して買うことにしたのです。
これはPER踏まえてグレアム係数なども見てみると指標的には激安の部類ですね。
いや、言っていいと思います。
鳴海製陶を買収して安定的に利益が出るようになってBPSを増やす、財産を増やせる程度の状態にある石塚硝子がPBR0.4以下であるのは割安だって。
だからというか下も限られているとも言えます。
PBR0.3くらいかな?が自分の感覚です。
本当に市場全体を襲う悪いインパクトがあるなら最悪PBR0.2程度か。
それぐらいの感覚でおりまして、当時は2017年末、市場が勢いに乗ってて自分としてもみな高いというか、下落余地がたっぷりありそうな中、割安と思えて普通に三割程度、最悪半分、我慢して持つならBPS向上もあり損にはならないでしょ?って思えた石塚硝子にかなりのボリュームを突っ込むまで行きました。
これに関しては判断は間違ってないとは今でも思ってます。
今これを書いているのは2018年10月末ってところで、市場が手痛い株安をくらってグロースの一部とかは普通に半分とか株安してる中、石塚硝子は二割程度PBR0.32程度に収まっているので、グロースに比べれば下落耐性が高いのは実証したとみなすのもできなくもないです。
しかしながらこれは自分としては間違いでした。
石塚硝子を買うことは間違いでないと今でも思ってます。
割安だとも思います。
しかし自分は一方では間違いというか見誤ってました。
我慢できなかったのです。
割安が評価水準訂正されるときまで待つというのができなかった。
そして評価水準訂正を待ち続けるという行為が自分にはあまり向いてなかったというのを見誤ったと思ってます。
石塚硝子はある程度まであげたあと、クオカード優待導入を契機に売られることになり(たぶん株高しててそこが好材料出しつくしの利益確定の契機となった)そこから渋めな2018年の市況もあって下落トレンドを形成することになりました。
自分はPBRの水準の訂正を待つ行為は苦手だった
なんというか、PBRが自分がここだよね?って思うところまでつくことに信頼を置けないというのがわかりました。
言い方を変えるなら、他の投資家さんが自分の満足するようにPBRをつけることに信頼を置けない。自分は他の投資家を信じられない。
というのがわかったわけです。
同時に石塚硝子は、きっとBPSは伸ばせるようになったのでしょう。ただそれは直近は10%クラスが続いてますが、今後はわからなく5%くらいかもしれない。それだと2割の下落をカバーするのには数年以上かかるよね?
自分は他の投資家さんは信じられない。 ならば企業を信じるしかないって思ってます。
でも石塚硝子がこれからどんどん成長するまでは信じられなかった。自分が信じられたのはこれからは石塚硝子は堅実に稼いでBPSを伸ばし続けるよね?と、ある程度信じられると考えてます。でもそれは・・それくらいだと他の投資家がつけるだろうPBRに対する不信をカバーすることはできなかったのです。
もっと突っ込んで言うと、今でもPBR0.6ぐらいになる日はあるんじゃないかと思ってます。でもそれが近い日時になるとは全く信じられない。10年後だっていいよね?と思いもするわけです。
ならばもっといいのあるよね?石塚硝子じゃなくても。
そんな感じで待てなかったわけです。
自分は例えば他の投資家が石塚硝子をPBR0.6に評価することが信じられず待てなかった。
別に売らなくても良かったとは思うのですけど、他にこれのがもっといいよね?って、EPS成長にも期待できそうなものなどが欲しくなって何かを売らなきゃいけないとなった場合にこの石塚硝子を選択する形でどんどんPF比率が縮小。
ついに優待分のみ残して今に至ってます。
そんな感じです。
被害はというと・・
そこそこ。下はひとまずPBR0.3くらいまでであろうと、他のものよりはかなりマシとと考えていたのでわりとボリュームも持ちましたので。
銘柄ベースでおきましては損失上位銘柄となってます。
ただPBR0.3になる程度も想定しながら量調整もしていたので、総資産に対する損失比率はいうほどでもなく想定内というか。
失敗ですが考えてた範囲内の失敗・・再度確認したら思ってたより小さい被害に収まってますね。
銘柄トータルで買値売値で-8.47%の損失で2018年10月末の投資総資産からの資産貢献率は-0.7%で銘柄トータルで1%も損してないという感じで。
そういう意味ではいうほど反省案件でもないですね。
自分は低成長企業の評価水準訂正は苦手で、狙っても他のものに目移りする形でそれを長い間待ってられないらしいとわかったのは収穫だと思うので痛し痒し。
今は2018年10月末
見るとPBR0.31つけてて、自分的な感覚でいうと下がないまではわかんないけど、状態からしてもっと上の評価に行くときもあるんじゃないかなあとは感じます。
あるいはとてもいい結果も出るかもしれないですよ?もしかしたらそんなに先でもないうちに。
他の投資家さんが例えばPBR0.5くらいをつけてくれると信じられるなら狙ってみる価値もあるかもです。
やってみます?
自分は苦手な行為に思えるし、もっと自分に良さそうと思う他のものを買いたいって思いますけど。