ROE×PER=PBRなる公式があります。
これは特にファンダ系投資において含む情報が多くとても有用な公式だと思うところですが今回はそれをより理解するためのアプローチ的な話?
というかぶっちゃけROEをPERとかけるって意味分かんないというか直感的じゃないよね?
なんでそれをかけるとPBRなんだ?とか思いせん?
ちゃんと有効に使うためにはこうだからこうなると理解しておいた方がいいよね?って言う話。
企業活動というものがあります。
いろんな切り方はあると思うんだ。
その一つとしてこういうことができる。
株主から財産を預かりその財産を使い儲けて財産を増やすことが企業活動だ。
株主資本から儲けて株主純利益を出し株主純資産を増やしていく、蓄積した純資産を更に用いてさらにそれを増やしていくことが企業活動。
式にしましょう。
株主純資産(株主の財産)×ROE(資産の増えるスピード/年)=株主純利益(株主の儲け/年)
です。
しかし会社はみんなで持つものです。
分けて持つんだからできれば分けた分で計算したいですよね?
となるとこうなる。分けたもので計算すると持っている人それぞれの状況が把握できます。一株のそれに持ち株数をかけることによってね。
式にしましょう。
BPS(一株あたりの株主の財産)×ROE(財産の増えるスピード/年)=EPS(一株あたりの儲け/年)
BPS×ROE=EPSというのは、株主にとっての企業活動そのものと言えます。
株主から見ると企業活動とはこれで説明できちゃうんですよ。
会社は株主から預かった財産を活用して、このスピードで増やしてこれだけ儲けました。がこの式です。
だからファンダ系投資家さんはこの式をすごく気にするべきだと思うんです。
さらに進めましょう。
投資家としては企業活動はわかった。としたらじゃあそれはいくらなんだい?と聞きたくなると思います。(聞きたくならなきゃ駄目だと思います)
そのときに、便利なものがありまして。PER、PBRってやつなんだけどね。
株価に対してEPS、BPSがどんな比率か?って測る指標ですね。EPS、BPSの何倍の株価がついてるか?でもいいよ。
そして株価は一つなんです。EPS用の株価とかBPS用の株価とかない。
だから、EPSとBPSがわかっているときPERかPBRが分かれば、株価も判明することになりさらに自動的にもう片方もわかるというか、何か足りなくても他のものがわかれば計算でわからないものもわかるという事になります。
このあたりは、算数の話です。
つまりこういうことになってきます。
まず株価が3000円としてBPS1000円、EPS200円であるなら・・
3000÷1000=3(PBR)
3000÷200=15(PER)
でPBR3のPER15とわかります。
また同時にPBR3、PER15で株価3000円だとわかるならEPSBPSも求められます。
3000÷3=1000(BPS)
3000÷15=200(EPS)
200÷1000=(一年の一株利益:EPS)÷(一株純資産:BPS)=(財産の増えるスピード/年)=ROE
これを上の式に当てはめると
(3000÷3)×(200÷1000)=3000÷200
(株価÷PBR)×ROE=株価÷PER(BPS×ROE=EPS)
とまあこの式はその企業がどのように活動して、それはどのくらいの値段でどのくらい評価されているかまでが含まれるものであると株価とEPSBPSあるいはPERPBRが分かればほかも計算で導けるものなんです。
その意味でこの式は株式投資の本質と言えるかもしれない。
このことを式にすると以下のようになります。
株価=a
EPS=b
BPS=c
としてみましょう。
とするとPERPBRROEも以下のように式にできます。
PER=a÷b=株価÷EPS
PBR=a÷c=株価÷BPS
ROE=b÷c
このとき、(株価÷PBR)×ROE=株価÷PER(BPS×ROE=EPS)は・・
c✕(b÷c)=bと表すことができます。
そしてROE✕PERは以下のように表せます。
=(b÷c)✕(a÷b)
これは以下のように変形できます。
つまり(b÷c)✕(a÷b)=ROE✕PERは、a÷cつまり株価÷BPSつまりはPBRになります。
何をしたかというと
BPS×ROE=EPSもROE×PER=PBRも結局は同じ事象から式を作っていると説明をしたかったというわけです。
どちらも企業がどうであるか、またその評価はどうであるかを示す式なのです。
だからどうしたというわけではないですが、これを理解してるともうちょっと投資がわかりやすくなると思いませんか?という話でした。
株式投資の本質に迫ると言える式です。
これの仕組みを理解してもっと使いこなしてみませんか?