大河の一滴

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変則EV/EBITDA倍率(営業利益償却費4年平均) (四季報CDスクリーニング)

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 EV/EBITDA倍率という指標があります。

 これは・・

EV(企業価値)=時価総額+有利子負債-現金同等物

EBITDA(キャッシュベースの会社の稼ぎ)=営業利益+減価償却

 から算出される買収したらその会社の稼ぎで何年分の値段になるか?という事を測るための指標です。

EVで有利子負債を足したり現金同等物を引いたりして一見不思議ですが、有利子負債は返すものとして予め時価総額に織り込み、買収すれば現金同等物保有者のものであるとしてこれを織り込んでいるからです。

EBITDAも営業利益に減価償却費を足すとだいた営業CFに近い数字となります。

つまり現金の動きを踏まえて、いくら現金を投じたら会社が生み出す現金でどのくらいで投資資金が回収できるか?という事を測る指標です。

実際試すと現金保有が多いネットネット株が多く引っかかり傾向としては低PBRなものが多めになりそうです。

 

そんな指標なのですが、通常は最新の営業利益及び減価償却費を用いるのですが、営業利益等は年によって大きく変動しうる数字です。そこで予想と実績3年の計4年の平均値を用いる事によってより長期の会社の稼ぐ力(≒会社の実力)でそれを測ろうとするものです。

このスクリーニングで上位に上がってくるものはまず間違いなく割安だとは言えるとは思います。

ただ実際に買収できたとしても保有している現金等を自由にすることは難しいところですし、少株主であるならなおさらというところなのであくまでも理論的にはという事になりそうです。

割安を測る一つの基準として用いてくださればと思います。

なお、変則EBITDAがマイナス・・稼ぎがマイナスになっているものを弾くようにしています。それでも数字がマイナスになるものもあります。つまり時価総額+有利子負債<現金同等物がマイナス、会社買って現金同等物回収すればプラスになるという状態ですね。

また参考にこれで算出する変則EBITDAを使用して時価総額から割って求める、より長期のPCFRも設定式も載せてます。

結果は以下でした。

 変則EV/EBITDA倍率(年)、EV,変則EBITDA(100万)で変則EV/EBITDA倍率でマイナス及び一年以下上位50銘柄。(2017年7月抽出)

No. コード 社名 変則EV/EBITDA倍率 EV

変則EBITDA

(4年平均営業利益+

4年平均減価償却費)

1 6178 日本郵政 -291.34 -46952675 161159.25
2 6898 トミタ電機 -12.49 -56.21 4.5
3 6930 日本アンテナ -10.15 -4706 463.75
4 6330 東洋エンジニア -9.42 -37511.47 3982
5 7014 名村造船所 -5.21 -34858.52 6690
6 7648 トーカン -4.71 -7940 1684.5
7 4656 サン・ライフ -3.32 -5466.9 1645
8 7922 三光産業 -2.53 -212.78 84
9 1904 大成温調 -2.08 -3495.14 1681.25
10 7314 小田原機器 -1.91 -230.66 121
11 6943 NKKスイッチ -1.85 -1268.3 685
12 3396 フェリシモ -1.58 -1442.5 912.25
13 9476 中央経済社HD -1.55 -191.5 123.5
14 7521 ムサシ -1.53 -2067.65 1349.5
15 7891 日本ユピカ -1.19 -810.5 683.5
16 1840 土屋HLD -1.13 -589.5 524
17 7768 ジェコー -0.95 -2065.05 2170.25
18 1776 三井住建道路 -0.92 -1711.38 1853.75
19 7297 カーメイト -0.74 -751.59 1017.75
20 2153 E・JHLD -0.65 -1140.02 1753
21 3952 中央紙器工業 -0.62 -696.29 1128.75
22 2055 日和産業 -0.45 -499.77 1112.25
23 9872 北恵 -0.35 -277.81 790.75
24 1771 日本乾溜工業 -0.34 -236.26 696.5
25 1905 テノックス -0.3 -536.09 1767.25
26 3055 ほくやく竹山H -0.27 -737 2686.75
27 4705 クリップコーポ 0.01 4.83 377.5
28 1827 ナカノフドー建 0.04 222.33 5319.25
29 6276 ナビタス 0.07 10.88 158.25
30 7703 川澄化学工業 0.17 447.59 2655
31 7312 タカタ 0.18 9805.66 55090.25
32 6822 大井電気 0.27 374 1367.75
33 6907 ジオマテック 0.31 350.15 1112.5
34 6382 トリニティ工業 0.33 751.1 2275.25
35 7565 萬世電機 0.33 215.4 649.75
36 5009 富士興産 0.34 359.7 1051.5
37 1810 松井建設 0.39 2123.36 5438.75
38 3766 Sデザイン 0.41 98.1 240
39 1852 浅沼組 0.45 2688.96 5957.25
40 9408 新潟放送 0.48 909 1890.25
41 2608 ボーソー油脂 0.53 231.14 436.5
42 1846 鈴縫工業 0.64 809.43 1263
43 7871 フクビ化学工業 0.65 1400.21 2160.75
44 4696 ワタベウェディ 0.65 805.89 1235.25
45 1868 三井ホーム 0.67 5258.7 7833.25
46 7249 尾張精機 0.8 939.15 1172
47 9696 ウィザス 0.83 1147.32 1387.25
48 7292 村上開明 0.87 8196 9424
49 1826 佐田建設 0.98 1284.74 1307.5
50 6249 ゲムカドジョイ 0.99 2021.52 2051

見事に冴えない感じの会社が並びました。時価総額に対して現金同等物が多いと極端にEVが小さくなったり時にはマイナスになったりします。

ただこれらが買えるか?というと注意が必要そうです。ぶち抜けてEVが低い日本郵政などはこれは 金融機関ということもあり手持ちの現金等を自由にできる(配当などで出てくる)ということにはまずならなさそうです。

 いずれにしても収益性という点ではあまり信用されてない会社が多そうです。この中で実際にはそうでもない(実際に稼げてない会社は弾いてます)というものがあるなら、財務的には割安もあって下値を抑えつつ今後見直されていくのも期待できそうなものがあるかもしれませんね。

 

四季報CDを用意して以下の式を入力すれば実際に上記のスクリーニングが可能です。

今回の式

変則EV/EBITDA倍率(営業利益償却費4年平均)

変則EV/EBITDA倍率(キー)【】を()に置き換えてください。(注釈化防止の為)

【【【[DL・週足終値【円】【-1】]*[誌面・発行済株式数【株】]】/1000000】+[連・有利子負債【-1】]-[連・現金及び現金同等物【-1】]】/【【【[連・営業利益【0】]+[連・営業利益【-1】]+[連・営業利益【-2】]+[連・営業利益【-3】]】/4】+【【[減価償却費【0】]+[減価償却費【-1】]+[減価償却費【-2】]+[減価償却費【-3】]】/4】】

EV

(([DL・週足終値(円)(-1)]*[誌面・発行済株式数(株)])/1000000)+[連・有利子負債(-1)]-[連・現金及び現金同等物(-1)]

変則EBITDA(4年平均営業利益+4年平均減価償却費)

(([連・営業利益(0)]+[連・営業利益(-1)]+[連・営業利益(-2)]+[連・営業利益(-3)])/4)+(([減価償却費(0)]+[減価償却費(-1)]+[減価償却費(-2)]+[減価償却費(-3)])/4):>:0

4年平均PCFR(参考)【】を()に置き換えてください。(注釈化防止の為)

【【[DL・週足終値【円】【-1】]*[誌面・発行済株式数【株】]】/1000000】/【【【[連・営業利益【0】]+[連・営業利益【-1】]+[連・営業利益【-2】]+[連・営業利益【-3】]】/4】+【【[減価償却費【0】]+[減価償却費【-1】]+[減価償却費【-2】]+[減価償却費【-3】]】/4】】

 

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