大河の一滴

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正しき世界(後編)

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正しき世界

という記事をあげたんですがそれの続きの話。後編。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

今後こうなるだろうという楽しくもそして今の所妄想な・・・

正しき世界にあるだろう意味とそして正しき世界が作るだろう未来の話。

まずはこれを見ていただきましょうか。 

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indexes.nikkei.co.jp

上記見てエクセルに突っ込んだものです。

1989年のデータはその時の日経新聞漁りました。PERはちょっと失念しててらしい数字入れてます。たぶん大体合ってるし間違ってても今回の記事の趣旨を変えるものでもないので気にしないで欲しい。

見方は、上記のとおりなんだけど、右の方だけ、バブルからあるいはリーマンからの期間とその間のEPSBPSの複利成長率です。そして前後の違いをよりはっきりみるためにリーマン前後で複利計算の基準を分けてます。

 

実際自分はもうちょっと長くデータをもってますが、ここの記事で意味があるのは以下くらいですかね?

・バブルから2006年までBPS複利にすると年1.2%ほどで事実上ほぼ変化してない。2009年対象で見ると1%切っている。

・しかし2010年以降BPSの伸びが顕著である。2010年から2019年までBPS複利成長率を計算するとおよそ10%。複利で10%。

BPSでマイナスはの年はリーマンショック近辺と原油とかの価格が乱れ海運とか赤字も出た2016年くらい。

 

ぐらいでしょうか?

ちなみにこのリーマン以降BPSが伸びた時期に日本の人口が増加したとかGDPの成長傾向になにか変化があったかといえばないですね。

このあたりはこの記事も踏まえるとそんなに不思議でもないです。

kamomenotoushi.hatenablog.com

 

では、このデータを踏まえて以下どうぞ。

前編では

自分はリーマン前後で世界が変わったと考えてますと言いました。

日本株式市場のルールブックが変更されて、バブル前くらいからリーマンショック前くらいまで書かれていた特殊ルールが本来の通常ルールに戻ったのではないか?ということです。

 

つまりは

PBR5程度からPBR1までの調整が終わり

バブルの無理な企業投資の精算(不良債権)の処理に企業利益が吸い取られる事がなくなり企業利益の蓄積≒企業価値の向上≒EPSBPSの向上が再び始まった

という2つの変化から日本の株式投資のルールブックが変わったよね?というのが自分の考えです。

 

例えばインデックスなどが長期に伸びるだろうとか、株価はおおよそ企業価値に収斂するだろうとか多くの株式理論等がまっとうに機能する正しき世界になってきた。

上の数字からも矛盾しない意見だと考えてます。

 

その結果何が起こったのか?

なんか投資雑誌を見るとリーマン前は億持ってる人はほとんどいなかったようです。

3000万くらいあると投資雑誌の個人投資家特集で載ってたりしたようですが、今現在はそれくらいで載ることもありますが、ひと目につくほどではないでしょう。いや、だって億ある人もぼろぼろいますし埋もれますって。

そう、億の金融資産を持つに至った人がたくさん出ました。

なぜか?

自分はそれは企業価値向上が一気に進んだからと考えてます。

言い換えるとゼロサムゲームの勝者じゃなくプラスサムゲームの勝者が大きく資産を増やしたです。

 

リーマンからもう10年経過しました。企業選定がうまかった人、最初からわりと大きな資産を持ってた人、運がわりと良かった人などが早く資産を伸ばしたり、先に資産を伸ばした。

その結果億に到達した人が続出した10年間になったのではないかと思います。

 

自分の考えるポイントは

それがゼロサムではなくプラスサムの蓄積で進んだという点です。

2019年現在、日経平均BPSはバブル期の倍以上をつけ史上最高水準となってます。にも関わらずPBRはというと日本株式市場史上ではどちらかといえば低い方と言えるくらいといえそうです。

そしてBPSの増加はだいたいリーマン以後です。だからバブルからリーマンまでBPS増えてないんだって。まあ2005年からは増えてるのでここらはリーマン前の株高の理由に出来なくもないね。リーマンで結局リセットされちゃったけど。

 

この変化は言い換えると、ゼロサムだったものがプラスサムになったです。

何度でもいいますよ?

今まで企業価値においてもゼロサムで黙っていても増えなくて、ゼロサムゲームで他者から奪わないと勝利者になれなかったのが企業価値がプラスサムに転じたのでゼロサムゲームで勝たなくてもプラスサムゲームで勝ちが望めるようになった。

 

何回も言い換えてますが自分の考える特に重要なポイントは・・

 

他者を下さなくても勝てるようになった。

 

いやマジで。BPSも増えないPBRも減るだと他者から奪わないと増えないけど、BPSが増えてPBRがそう減らないなら勝つために他者を下す必要は必ずしもありません。

これはPBRが増えるということが他者を下すという意味で、他者を下さなくても(PBRが増えなくても)プラスサムで(BPSの増加で)勝ってるという見地から言ってますね。

 

さあ次こそが重要です。また言い換えます。

リーマン以後に変わったルール。億り人が続出した原因と言える最大の重要変更ポイント。

 

日本企業価値の推移がゼロサムからプラスサムに変わることにより、日本株式市場の競争性の後退が起きそして他者に勝ち続けられるような優秀な人じゃなくても進めるようになった。

普通の人でも投資で結果が出るようになった。

 

これが自分が億り人が続出、投資で成果が出せる人がたくさん出てきてる本質的原因と考えてます。

いや、他人に少しくらい奪われてもいくらかでも進めるならそりゃいつかは億るでしょ?

 

もちろん市場からゼロサム性がなくなったわけじゃないからね。

そりゃお隣の投資家さんはインデックスより高いリターンを求め、その隣の投資家さんを殴ってますし、そして殴り返されたりしてインデックスより低いリターンになったり、企業価値向上のプラスサム以上にゼロサムゲームで負けてマイナスになったり、さらには色気出して変な企業選んで企業価値でもマイナスサムになって大損してたり。

 

そしてプラスサムというのはあくまで企業が利益を出す程度で市場全体の話をしています。個別銘柄とか誰か個人の話ではないですね。

全体をまとめるとプラスサムだよ?って話。

そして全体では進みだしているよね。って話。

 

ここまでで敏い人は察したかもしれない。

これから未来の話をします。

自分は”進みだした”と言いました。

 

これの主語は企業価値です。プラスサムが進みだしたと。

進みだしたんだから今も進んでいるです。

これが未来までずっと進むとするなら・・・

 

何が起こるか。

 

とりあず投資家が進むよね。

あなたもわたしも進むかはわからないけど投資家全体なら進みます。

上でいったとおり他者を下さずに進んでくる人が出てきます。

 

よく株式投資の破壊力を説明するに昔なんかのきっかけで株式をもって、それを50年後とかみたときに一財産以上になっていた。普通に億ってた。とか時々聞きます。

その人はゼロサムゲームで他者を下したというより企業が稼ぐプラスサムによって企業価値が向上したという理由で億とかいってるでしょう。その億はPBRが増えたよりBPSが増えたという理由で億にいったということだね。

 

そういうことが頻発するようになる。プラスサムというのはそういうことです。

他人と競争せず他者から奪わず、あるいは奪えるほど優秀でもない投資家が企業が稼ぐことによる蓄積で資産を積み上げ億に到達する。

 

プラスサムというはそういうことです。

進むということです。

優秀じゃない投資家も時間をかけれれば大きく進む。

 

複利の力で。

 

きっと資産家が続々生まれてくるでしょう。

企業価値の向上は複利の力です。

そのスピードはというと日経平均でリーマンから2019年末まででBPSでおよそ年10%です。

複利で10%ほどです。企業価値の向上のスピードがです。プラスサムがです。

ちなみに配当は別にもらいながらでの速度です。

7~8年で企業価値が倍になるスピードでかつ配当ももらえます。

 

ただこれはリーマンで状態が悪くなった企業の復活時期というボーナスタイムも含んでそうで今後はもうちょっと控えめに見てたほうがいいかも。

2018年12月から2019年12月をみると6%くらいになってます。配当足してトータル7%ちょいってところでしょうか。

 

控えめにみて複利5%程度としましょう。

そうすると15年で倍くらいですね。

インデックス・・他者を下さなくても15年で倍くらいにしてくるということです。

 

15年で倍、30年で4倍、45年で8倍。

これだけ進めば億に行く人も多いのではないかと思います。

これは過去からの推移からすると控えめな数字です。もっと速く企業価値増加が進むかもしれないし、またそうでなくても歩みが早い人はもっと速いでしょう。

 

あなたがそうなるかはわかりません。

しかし進むならそして時間をかけるなら多くの人が億、二桁億、あるいは三桁億まで至ることになるでしょう。

だれがどれだけ行くかはその人のスピードと資金の大きさ次第ですが。

そのスピードが極めて早かったり、大きな資産が既にあるのなら遠い未来には4桁億まで手が届く人も結構出てくるかもしれません。

 

ここを見てくれる人もいつかはわからないけど30年後とか50年後は二桁億くらい行く人は散発するかなあと思ってます。

億り人くらいは珍しくもなくなった今程度には。時間が経つほど今ではびっくりするような大きな金額もそう珍しくもなくなるでしょう。

 

これが自分が考える正しき世界の未来にある世界です。

 

プラスサムは、時間は、複利は・・・

投資はそれだけパワフルなのです。

 

あとは補足

投資で大きく資産を作った人はモチベーションが下がって引退したらそれ以上増えないことが多いよね?とか言われたりします。

それはあると思います。配当で十分満足できる暮らしが安定的にできると見込みがたてば、保守的な守りの運用に入りそれ以上は増えにくいよね?みたいな。

 

それも少し変わるのかな?と思ってます。

なぜなら、増やすために他者から奪わなくてもよくなってるからです。

 

ゼロサムで勝つのにはエネルギーが要ります。それを放棄すればそうそう増えないでしょう。半引退になり投資にエネルギーをかけることを放棄した人がプラスサムのない世界で伸びないのは自明の理です。増えるプラスサムがなくゼロサムでも増えないなら増えるはずがありません。

しかしプラスサムのある正しき世界ではどうでしょうか?

 

プラスサムがあるならゼロサムで勝つ事を放棄してもプラスサムがその資産を伸ばします。

 

配当を再投資するかはわかりませんが配当を入れても入れなくてもそれがプラスサムになる程度に元本に手を付けなければプラスサムは進みます。

平均のインデックスで5%程度だとするなら30年後、50年後に気づいたらもっともっと大きくなってる。

そんな話がたくさん湧いてくると思うんですよね。

 

企業が前進するようになってたかだか10年です。

投資家が少しずつ進み時間をかけて大きな成果にたどり着く

そのような正しき世界ができてくるのはこれからです。

 

 

 

 

以上はまあ空想なんだけど。

今は妄想。しかしその絵空事に向けて一歩を進み続けているのは厳然たる事実なのかな?とか思うわけです。

そしてもし正しき世界で自分が富を手にしたときそれをどうするのか?

その責任も考えないといけないなとか少し考えているわけです。

 

 

未来の世界の投資を思い浮かべてみませんか?

 

 

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もっとちなみに投資においては世界が正しくあり続けるか…つまり市場がプラスサムを生み出し続けているか?を確認していくことが大事なのかな?と思ったりします。

日経平均BPS推移くらいを確認するのも一つですが、より詳細にそれを知りたい場合は拙作エクセルテンプレ市場統計推移記録表が役に立つでしょう。

興味のある方は見て頂くといいかもしれません。

市場統計推移記録表V1.22簡易版 - 大河の一滴