大河の一滴

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利益の10倍という基準

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自分は会社の価値を測るときに絶対ではないですが大きな目安を持っています。

すなわち営業利益あるいは経常利益の10倍より時価総額が安いか高いかです。
これで全てを判断するのは大雑把にもほどがありますが結構あてになると考えています。
一応意味のある基準だからです。

時価総額に対する利益というのは要するに会社利回りです。
10倍ということは、時価総額分までその会社の事業が稼ぐのに10年かかる言いかえれば会社利回り10%ということになります。
仮にその企業を買収し利益を全て配当にするようにすれば買収費用は10年で賄えるということになります。
不動産との比較だと実質利回りだと10%はなかなか難しいようですね。


もちろん個人投資家が上場企業を買収するのはなかなか難しいですし、経営陣と対立して代わりの経営者を送らなきゃいけないかもしれないとか、それで経営的にうまくいくか?とかそもそも倫理的にそれはどうなのか?とかもあって事実上そのようなことはまず無理ですのでこれはあくまで基準です。
事実そのような事例はちょっと聞いたことはありませんし。
しかしながら、そのように考えていくと他の多くの投資手法と”同じ物差しで”株式投資、会社の安さを測ることができるんです。
つまりは投資したお金をどれだけ短期に回収できるかです。
このように考えるのには株式に利回りという土俵に乗ってもらいたいからするのです。
配当利回りというものありますが、配当利回りだと個別の事情に振り回される事になり不適切ですので、ここでは会社全体を指して割安性を見るという趣旨で、例えば不動産を測るのと同じような物差しのほうがより適切ではないかと考えています。

時価総額が利益の10倍程度までというのは、その会社を買収してしまって経営権をにぎり利益を全て配当にさせて10年で買収費用が賄えるという一つの基準なのです。
これが20年となるとちょっと高いぞとなるのです。20年利回り5%なら不動産を探したほうがマシになるからです。
ならどれくらいなら許容範囲?不動産の空室リスク、災害リスク、老朽化リスク等々を考えても、買収して経営者とやりあって配当をせしめる手間を考えればやはり不動産より高リターンであって欲しいところです。
ゆえに不動産なら結構いい実質利回りの10%程度以上なら・・・という感じの基準なんです。
そしてそれ以上なら不動産探すわってくらいの基準です。
つまり今、その会社は高いです。理由がないと難しいです。
将来はわかりませんけど。

2015年1月現在そのように見ていると案外利益の10倍程度の時価総額に収まっている会社が多いことに気づかれるかもしれません。それより高いところは成長していると評判だったり、話題性のある企業だったり業界だったりそれなりの理由も考えられることが大半という印象を抱いています。安い場合にも同様です。
株価を見る際に業績と時価総額も見てみる習慣をつけると役に立つかもしれませんね。