大河の一滴

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お金と資本のものさし

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ちょっと今回のお話は感覚的に掴み難いものになるかも。
でも多分大切な話です。


多くの人はお金にものさしを持っていると思います。

缶コーヒーに200円は高いとかパソコンに30万円はねーよとかホテル代が3000円なら安くね?とか。
普段生活する上でお金を使うことも多くこういうものさしを持っていないとあっといまにお金を使ってしまってお金がなくなって困ることになるでしょう。
そのためにこのようなものさしは持つべきだしそれは役に立つんです。
そして株式投資においてもものさしはあるべきなんです。


しかし株式投資で使うべきものさしは普段生活する上で使うものさしと違うものを使うべきだというお話です。
なぜなら会社を買うために用意されたお金は、もう普段目にするお金ではなく資本という別の種類のお金になるからです。



会社というものは普段生活する上でのお金のものさしとぜんぜん違う大きさで時価総額100億の会社なんて吹けとば飛ぶような小さな会社ということになります。大きな会社だとゆうに一兆円を越えるわけです。
そんな会社が下手したら短期間に10%以上高くなったり安くなったりします。
動くお金は下手しなくても億の単位です。
途方も無いお話ですが会社に値段がつく世界、資本の世界ってそんな世界なのです。



単位億や兆の会社はとても一人じゃ持てないのでみんなで持ちましょうってことが株式投資の仕組みです。
それをバラ売りするからって元々は億や兆です。ばらしても数百円とか数千円になったりしません。(実はなっているんですがバラをまとめて扱うため事実上はなりません) 一部の会社は数千円くらいでバラ売りしていることもありますが、ごくごく一部です。普通に会社を選ぶならばそのバラ売り単位は、数十万とかになってきますし銘柄によっては数百万ということもざらにあります。
会社はあまりに高いものなのでバラ売りにしてもなお高いんです。


言いましたが会社の値段は一日に10%動くこともままあります。
単元30万の株式を持っていたら一日にして3万増えたり減ったりすることがままあります。
そして株式は日々値段が高くなり安くなりますしそれを繰り返しています。
人によっては一日の労働で稼げるお金の数倍があっという間に増えたり減ったりします。
三万円減った時に、ああ大変だ。高級ホテルに泊まれるだけのお金を損してしまった!なんて感じ、三万増えた時にやったこれであの家電製品を買える!と感じ次の日また株価が落ちてがっかりするなんてしていたらどんな強い精神を持っている方もあっという間に疲労困憊してしまうでしょう。

お金と資本ものさしは違うんです。

これを普段の生活に使うものさしと一緒に扱わないでください。
あなたが証券会社に入金した途端にあなたのお金は、資本という別のものに変質するんです。
それはもう、普段使うお金と違うものさしで測るべき存在となっているんです。
違う基準で測らないといけないものなんです。
例えば、会社の価値で測る(ファンダメンタル)、人々の気持ちで測る(テクニカル)等で測る。お金ではなくて資本を管理するものさしで測る等です。
本質的なことを言えば会社や株式の価値を根拠のある自信の持てるものさしで測ってくださいといことです。
普段使っているお金を測るものさしを投げ捨てて新しいものさしを用意する必要があるんです。


もし違うものさしを使う自信がなければ株式投資というより資本を扱う投資はやめるべきです。
あっという間に日々の値動きに翻弄され慌てて売ったり買ったりを繰り返し疲労困憊しそしてお金も失うことになるでしょう。



ちょっと今日の話は感覚的にわかりづらいと感じています。
興味をもった方はエンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)なんて本を手にとって見るとお金と資本は違うこと、そしてその違いが人を翻弄していることが分かるかも。とか思います。


あなたは会社の値段が動くパワーに翻弄されていませんか?
それはそこにあるものを測るものさしが間違っているからかもしれませんよ。



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